[カイロ 18日 ロイター] エジプトの民主化を求めるグループは18日、首都カイロで30年近く続いたムバラク政権の崩壊を祝う「勝利の行進」を計画している。
民主活動家らは、ムバラク前大統領の辞任に伴い実権を掌握した軍最高評議会に対し、政治犯の釈放や非常事態宣言の解除、公正な選挙の早期実施を求めている。
政権崩壊から約1週間が経過したものの、エジプト国民の生活は正常化には依然程遠い。通りには戦車が配備され、銀行や学校も閉鎖されたままで、ストライキも続いている。
簡易ブログ「ツイッター」には「あす(18日)100万人が変革と要求を守るためのデモを行う」と投稿され、活動家らは会員制交流サイト「フェイスブック」でもデモ参加を呼び掛けた。
一方、前大統領を支持するグループはムバラク氏の功績をたたえ、政権崩壊に至ったことを「謝罪する」デモを計画。デモを呼び掛けたグループによると、前大統領支持派は黒、反体制派は白を基調とした衣装を身にまとうという。
大規模なデモが計画されるなど混乱が続く中、軍最高評議会が混乱を鎮めようとする動きもみられている。
エジプト検察当局は17日、汚職に関与したとして前政権の閣僚ら4人を拘束。汚職事件は、ムバラク前大統領の退陣を訴える民衆の怒りを増幅させていた。