[東京 21日 ロイター] 内閣府は21日、2010年10─12月期の国内総生産(GDP)ギャップがマイナス3.8%になったと発表した。需要不足額は名目年率で20兆円程度。10─12月期の潜在成長率は年率プラス0.4%として算出した。
GDPギャップのマイナス幅が前四半期より大きくなるのは、09年7―9月期以来、5四半期ぶり。内閣府では「実質成長率がマイナスに転じたことが主因」と説明している。GDPギャップは09年1─3月期にマイナス9.3%と過去最大のマイナス幅を記録した後、マイナス幅は10年7―9月期まで4四半期連続で縮小していた。
GDPギャップがマイナスになると供給過剰で物価が低下しやすい状況とされ、今後のデフレ状況を占う意味で市場の注目度が高い。
内閣府が今月14日に発表した10年10─12月期国民所得統計1次速報によると、実質GDPは前期比マイナス0.3%、年率換算マイナス1.1%と、7―9月期の前期比プラス0.8%から低下し、5四半期ぶりのマイナス成長となった。
(ロイターニュース 基太村真司)