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カダフィ大佐が退陣拒否、リビア情勢は一段と緊迫化

 [トリポリ/ワシントン/ラバト/ロンドン/ローマ 22日 ロイター] 反体制デモが拡大するリビアでは22日、最高指導者カダフィ大佐が退陣要求を拒否して、デモを力で抑える姿勢を示し、情勢は一段と緊迫化している。

 2月22日、反体制デモが拡大するリビアでは、最高指導者カダフィ大佐が退陣要求を拒否、情勢は一段と緊迫化している。東部トブルクで撮影(2011年 ロイター/Asmaa Waguih)

 カダフィ大佐は22日、国営テレビで演説し、退陣を拒否する意向を示すとともに、抗議行動に対して一段と強硬な措置で臨むと警告した。 同大佐は国の一部で支配力を失うなど、41年続いた権力支配は最大の危機に瀕(ひん)している。

 大佐は、抗議活動参加者について、リビアをイスラム教国家に変えることを望んでおり、同国の法律に基づき死刑判決が相当と主張。「わたしはこの国を離れるつもりはない。ここで殉教する。ずっとここで抵抗していく」と語った。

 「わたしは革命指導者であって、退陣すべき大統領ではない。わたしは最後まで革命指導者だ」と述べ、さらに「平和的な抗議行動は武装蜂起とは異なる。われわれはまだ武力を行使していないが、必要であれば武力を行使する」と述べた。

 しかし、強気な姿勢にもかかわらず、求心力の低下は鮮明になっている。

 22日にはアウジャリ駐米大使が辞任すると表明し、カダフィ大佐の退陣を求めた。

 大使はABCテレビの「グッドモーニング・アメリカ」で、「現在の独裁政権に仕えることから辞任する。しかし、リビア国民の声が世界に届くまで、彼らの目標が達成されるまで、私は国民に仕えることを決してやめない」と発言。「カダフィ大佐に退陣し、国民を解放するよう求める」と述べた。

 また、中東の衛星テレビ、アルジャジーラは、リビアのアブドルファタフ・ユニス・オベイディ公安相が辞意を表明し、反体制デモを支持する意向を示した、と伝えた。

 アルジャジーラによると、オベイディ氏は「軍に対し、人々に従い『2月17日革命』を支持するよう要請する」と述べた。

 経済活動への影響も深刻。

 貿易関係者によると、リビアでは22日、一部港湾からの出荷に対しフォース・マジュール(不可抗力)が宣言され、石油製品輸出への影響が深刻化している。また原油積出港では、通信手段の不足から業務に混乱が生じているという。

 イタリア政府筋によると、海洋石油ターミナルからの供給もこの日停止した。地中海の石油取引関係者はミスラタ、トリポリの港湾業務に関して「輸出入が停止され、フォース・マジュールであると通知された」と述べた。

 別の貿易関係者によると、ターミナル閉鎖により、ジェット燃料とガソリンの輸出も停止した。一方、トブロク、ラスラヌフの港湾では、ナフサ、燃料油の貨物船が引き続き積荷を継続している、との関係者の話も聞かれた。 

 現地の外国企業の間では、新たにスペインのレプソルREP.MCと伊ENIENI.MIの石油会社2社が、リビアでの原油生産を停止した。両社ともに生産停止による影響の規模については明らかにしていないが、業界筋によると、レプソルが生産停止を表明したエル・シャララ油田の生産量は日量約20万バレルで、リビアの生産量の13%前後に相当する。 レプソル広報担当は「暴動と不透明感を受けて、リビアでの生産をすべて停止した」と明らかにした。

 ENIは天然ガスの生産を一部停止したことを明らかにしたが、施設への打撃は及んでいないとした。イタリアは天然ガス需要の約10%をリビアからの輸入に頼っており、ENIが管理する海中パイプライン「グリーンストリーム」を通じてリビアから天然ガスの供給を受けている。ENIはグリーンストリームからのガス供給を停止したことを明らかにした上で、顧客の需要には対応できると説明した。

 リビア港湾関係者によると、ベンガジ、トリポリ、ミスラタの各都市では港湾業務が停止している。コンテナ業を手がける伊タロスの英国代理店幹部、ジョン・ベーダー氏は、ロイターに対し「ベンガジ、トリポリ、ミスラタの港はすべて閉鎖されているとの連絡がイタリアの経営管理側から入った。事態改善の連絡があるまで船舶を差し向ける予定はない」と語った。

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