for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

日本国債格付けに下押し圧力、AAA維持そろそろ限界=R&I

 3月7日、R&Iは日本国債格付けについて、1月に比べて下押し圧力が強まっているとして、引き下げまでの距離が縮まっているとの認識を示した。写真は国会議事堂。2009年8月撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

 [東京 7日 ロイター] 格付投資情報センター(R&I)は7日、日本国債(ソブリン)格付け(AAA/格付けの方向性はネガティブ)について、1月に比べて下押し圧力が強まっているとして、引き下げまでの距離が縮まっているとの認識を示した。

 政権の政策運営力が低下していることで、財政再建に懸念が出てきたことが主な要因。またAAA格の維持がそろそろ限界にきていると指摘した。

 R&I・チーフアナリストの谷口仁敏氏とチーフアナリストの細田弘氏がロイターの取材に応じた。

 R&Iでは、次の格付け判断材料として、政府の財政改革が予定通りに進むのかを見極める上で、4月の統一地方選挙を受けた政局動向に注目しているが「判断を変えるようなイベントが出てくれば、統一地方選挙を待たずしてアクションを起こす可能性もある」(谷口氏)という。

 日本は産業基盤が強いことに加えて、安定的に経常収支の黒字を確保している。さらに高水準の国債も大半が国内で消化されている点を考えると、日本の信用力はなお高いと指摘。日本国債が格下げになる場合、引き下げ幅は「3ノッチ(段階)ではない」(細田氏)として、1ノッチまたは2ノッチの小幅にとどまる可能性を示唆した。

 R&Iは1月12日、日本の発行体格付けAAA(格付の方向性はネガティブ)の据え置きを確認したが、2月28日に「政局混迷で日本のソブリン信用力に一段と下押し圧力」と題するリポートを発表している。格付け据え置きから、わずか1カ月半後にリポートを公表したことについて「政治の混乱を無視できなくなった」(谷口氏)ため。当初のシナリオでは、税と社会保障の一体改革を見極めた上で2012年度予算編成を踏まえた上で財政再建に向けた取り組みを判断する予定だったが、2011年度予算関連法案の成立が難しい状況になる中、財政再建に向けた政権の政策運営力の低下に対して何らかの警鐘を鳴らす必要性から、リポートを公表に踏み切った。

 R&Iは2000年3月に日本ソブリンに対する格付けAAAを付与。2001年3月に日本ソブリンの格付け方向性をネガティブにして以来、格付けの変更を行っていない。なお、自国のソブリン格付けを引き下げた場合、グローバルに事業展開する格付け会社として世界で初めてのケースになる。

  (ロイターニュース 星裕康 梶本哲史)

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up