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ドル82円台、金利差拡大で協調介入日の高値上回る=NY市場

 [ニューヨーク 29日 ロイター] 29日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが対円で上昇。米国債利回り上昇を受け、協調円売り介入以来初めて82円台に乗せた。

 3月29日、ニューヨーク外国為替市場では、ドルが対円で上昇し、協調円売り介入以来初めて82円台に乗せた。写真は都内の外貨両替所。2009年11月撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

 ユーロも、欧州中央銀行(ECB)の利上げ観測に支援され、対円で昨年5月以来の高値をつけた。ただ、対ドルでは横ばい。米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーから新たに引き締めの必要性を指摘する発言が出たため。

 ドル/円JPY=は、2週間ぶり超高値となる82.51円に上昇し、日本など7カ国(G7)が協調介入した3月18日の高値81.98円を上回った。

 背景には、日米金利差の拡大がある。米国債2年物利回りはこの日、0.8%台に上昇。3月15日以来、約21ベーシスポイント(bp)上昇している。

 ユーロは対円EURJPY=Rで1%上昇し116.24円となった。

 BNPパリバのテクニカルストラテジスト、アンドリュー・チャベリアト氏は、ドル/円終値が今後数日間81.50円を上回り続ければ、東日本大震災の日につけた83.30円を再び試し、その後2月の高値83.98円を目指す展開もあり得ると指摘。 「(1ドル=)82.25─82.50円エリアがかぎで、それを上回れば2月の下落分を取り戻す展開が想定される」と述べた。

 円は、震災発生後、保険会社など日本企業のリパトリエーション(本国への資金還流、リパトリ)が膨らむとの思惑から対ドルで最高値を更新したが、シティグループのG10戦略責任者スティーブン・イングランダー氏によると「(日本への)リパトリは顕在化しておらず、あったとしても限定的だろう」という。

 同氏は、最近の日銀のデータで、投資家の海外資産の割合は震災前にすでに低水準だったことが示されたとしている。

 米国債利回りは今週も上昇基調。そんな中、米連邦準備理事会(FRB)幹部からは、インフレ回避に向けた早期引き締めを主張する声が相次いでいる。

 米セントルイス地区連銀のブラード総裁(FOMCで投票権なし)は29日、FRBの6000億ドルの国債買い入れプログラムについて、米経済の力強さを踏まえると、約1000億ドル縮小することが可能との見解を示した。

 これを受けてユーロEUR=は一時1.4045ドルまで下落するものの、0.1%高の1.4096ドルに持ち直した。

 アナリストによると、一部FRB幹部の引き締め論にもかかわらず、市場はなお、引き締めのタイミングはFRBよりECBが先とみている。

 シカゴ地区連銀のエバンズ総裁(FOMCで投票権あり)は28日、6000億ドルの国債買い入れプログラムを予定通り終えるべきとの認識を示した。

 ウェルズ・ファーゴのシニア為替ストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は「(ドルが上昇するか見極めるうえで)FRBのタカ派メンバーだけでなく、そうでないメンバーにスタンスの変化がないか注視する必要がある」と述べた。

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