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原発事故受け米で公聴会、議員から事故防止策を問う声

 [ワシントン 29日 ロイター] 東京電力9501.T福島第1原子力発電所事故を受け、米上院で29日、関係当局者や有識者を呼んだ公聴会が開かれた。議員は福島第1原発の状況に懸念や苛立ちを示し、米国内の老朽化した原発で同様な事故を起こることを防ぐ措置について当局者を追求した。

 公聴会は、福島第1原発の事故を受け、米政府が原発政策の見直しを迫られる中で開かれた。

 民主党のウダル議員は「日本から発表されるしばしば矛盾する内容の情報にわれわれは苛立っている」と発言。

 当局が「制御不能とか、起こりそうにないと思っていないことが起こったという」感覚に対処し、米国で同様な原発事故が起こらないよう万全を期す必要があると指摘した。

 <福島第1原発の状況は回復の初期段階、冷却機能が問題>

 エネルギー省原子力関連当局の責任者ピーター・ライオンズ氏は、福島第1原発の状況が回復の初期段階にあるとの認識を示した。

 ただ「この段階では原子炉とプールの長期的冷却が不可欠だが、わたしが把握している限り、これまでのところそれが十分回復していない」とも指摘。

 エネルギー省が、日本の要請を受け放射能検知ロボットを送る準備をしていることを明らかにした。

 福島第1原発事故がもたらす影響がまだ完全に把握できてない状況だが、議員は原子力規制委員会(NRC)に対し米国内の原発の安全性確保に向けた対応が必要かどうか質した。

 NRCのビル・ボーチャート氏は、結論を出すのは尚早と述べたものの、NRCとしては安全性を高めるために必要と判断した措置はただちに講じる方針と説明した。

 <燃料棒保管体制に懸念、避難計画見直し論も>

 NRCは、事故を受け、国内104の原発を対象に包括的な安全性検査に着手した。

 ボーチャート氏は公聴会終了後、記者団に、検査の重要なポイントの1つが、停電時も原子炉や燃料棒プールの冷却機能を維持するバックアップ電源が十分整備されているかどうかだとし「どれだけの稼働可能時間を確保するかが重要な問題だと思う」と述べた。

 公聴会では、議員から国内原発の使用済み燃料棒の保管方法に関する懸念も示された。一部の原発は、福島第1原発と同じ設計方法を採用している。

 ウダル議員は「設計上の欠陥があるようだ。これまでそれに対応してこなかったことは驚き」と述べた。

 これに対し、NRCのボーチャート氏は、使用済み核燃料棒の問題は今回の検査で対応すると説明した。

 科学者などが参加する国際的な非営利団体「憂慮する科学者同盟」のデビッド・ロックバウム氏は、事故が起こった場合の避難計画も見直す必要があると指摘した。

 米の避難手順の日本との比較を問われたロックバウム氏は「同様な原発災害に見舞われれば、同じような窮地に立たされる」としたうえで「机上には素晴らしい計画がある。ただいざ実行してみると、十分でないということになるだろう」と述べた。

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