[東京 1日 ロイター] 日銀が1日発表した3月全国企業短期経済観測調査(短観)によると、大企業製造業の業況判断DIは2四半期ぶりに前回比で改善した。先行きの業況判断について大企業製造業が3四半期連続で悪化を見込むなど、日銀では、企業は先行きを慎重にみているとしている。
日銀によると、回収基準日となる3月11日までに回答した企業の割合は72%となった。
3月11日に発生した東日本大震災を受け、震災前後の企業マインドの変化を分析するため、日銀では今回の短観結果について、震災前と後に分類した結果を4月4日午前8時50分に公表する。
今回の短観によると、大企業製造業・業況判断指数(DI)はプラス6となり、前回の12月短観から1ポイント改善した。2011年6月予測はプラス2となった。
大企業非製造業・業況判断DIは、プラス3となり、前回調査から2ポイント改善。6月予測はマイナス1となった。
中小製造業・業況判断DIはマイナス10となり、前回調査から2ポイントの改善。6月予測はマイナス16となった。
中小非製造業・業況判断DIはマイナス19となり、前回調査から3ポイント改善、6月予測はマイナス27となった。
2011年度大企業・全産業の設備投資計画は前年度比マイナス0.4%となった。中小企業・全産業の設備投資計画は前年度比マイナス24.5%となった。
2011年度大企業・製造業の経常利益計画は前年度比プラス0.6%となった。中小企業・全産業は前年度比プラス8.4%となった。
ロイターの事前調査では、大企業製造業DIの予測中央値は、足元でプラス7、6月予測はプラス2。大企業非製造業DIの予測中央値は、足元でプラス2、6月予測はマイナス1だった。
中小企業製造業DIの予測中央値は、足元でマイナス11、6月予測でマイナス18。中小企業非製造業DIの予測中央値は、足元でマイナス22、6月予測はマイナス27だった。