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3月米雇用統計、失業率は2年ぶり低水準:識者こうみる

 [ニューヨーク 1日 ロイター] 米労働省が1日発表した3月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比21万6000人増加し、2010年5月以来の大幅増となった。ロイターが集計したエコノミスト予想の19万人増を上回った。失業率は前月の8.9%から8.8%に低下し、2009年3月以来の低水準となった。

 4月1日、米労働省が発表した3月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比21万6000人増と、2010年5月以来の大幅増に。写真はニュージャージー州の大学で開催されたキャリアフェアで。1月撮影(2011年 ロイター/Mike Segar)

 市場関係者のコメントは以下の通り。

●景気回復裏付け、ただし労働市場は急拡大せず

 <ヒュー・ジョンソン・アドバイザーズの最高投資責任者(CIO)、ヒュー・ジョンソン氏>

 修正分も含めて予想を上回り、景気回復がある程度勢いを増しているとの見方を裏付ける結果となった。回復が継続していることは朗報だ。

 特に大きなサプライズはなかったものの、1つ挙げるとしたら、失業率の低下が8.9%から8.8%にとどまったことだ。これは米国の労働市場がさほど急速に拡大していないことを示している。

●エネルギー価格高で見通しには依然リスク

 <エコノミクス・アウトルック・グループのマネージング・ディレクター兼首席グローバルエコノミスト、バーナード・ボーモール氏>

 数字は明らかに良かった。市場は今後数カ月、引き続き上向くと期待できる。ただ、エネルギー価格の上昇が続くなか、雇用見通しはリスクにさらされている可能性があるとの懸念は消えない。エネルギー価格高で家計支出と企業投資が圧迫され、その結果、雇用ペースが減速するのではないかと考えざるを得ない。

●FRB内の意見の相違解消にはつながらず 

 <IFRエコノミクスのエコノミスト、デイビッド・スローン氏>

 3月米雇用統計の内訳は全般的に市場予想から遠からぬ内容となった。時間当たり賃金の軟調な動向が続いていることを除き、大半が強含みとなっている。これは景気回復が継続していることを示しているが、時間当たり賃金にみられる軟調さは個人所得の伸びが雇用の伸びに依存していることを意味し、商品価格の上昇を背景としたインフレ懸念を一部和らげることになるだろう。

 非農業部門雇用者数は21万6000人増と、市場予想(19万人増)を上回った。民間部門雇用者数は23万人増と、今回の回復期において最も強い伸びとなり、景気回復に弾みがついていることを明示している。 

 米連邦準備理事会(FRB)にとっては、経済が自律的な回復軌道に乗っているとの見方を支持することになるだろう。しかし同時に、時間当たり賃金のさえない動向は、商品価格が高騰しても総合インフレ率の上昇は小幅にとどまる可能性があるというハト派的な見方を支えるとみられる。今回の雇用統計によって、FRB内に存在する意見の相違が解消される公算は小さい。

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