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東電株が59年ぶりに上場来安値更新、汚染水放出で補償拡大懸念

 4月5日、午前の東京株式市場で、東京電力の株価が1951年12月に付けた上場来安値393円を下回った。写真は都内の同社本社。3日撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

 [東京 5日 ロイター] 5日午前の東京株式市場で、東京電力9501.Tの株価が1951年12月に付けた上場来安値393円を約59年ぶりに下回った。午前10時30分時点で一時376円まで軟化している。福島第1原発から放射性物質を含む水を海に放出すると発表したことで、その影響や補償額の拡大が懸念され売りが強まった。

 市場では「マネーゲーム的な様相を強めており、投機筋の売りで一気に軟化した。ただその背景には東電が放射性物質を含む水を海に放出したことで、どの程度補償額が膨らむのか計り知れないとの不安がある」(みずほ証券エクイティストラテジスト瀬川剛氏)との声が出ている。福島第1原発事故の収束には長期間かかる見通しであり、「巨額になると予想されている補償コストの負担などで、経営が圧迫される恐れがあり、株主責任をとらされる可能性も警戒されている」(準大手証券)という。

 東電株の上場来安値は戦後間もない1951年12月に付けた393円。会社設立が1951年5月、上場はその年の8月だから、上場直後の水準まで下落したことになる。

 上場来高値は1987年4月22日に付けた9420円。「当時はバブル最盛期。円高、原油安、金利安のトリプルメリット株として人気化した」(コスモ証券・投資情報部副部長の清水三津雄氏)という。その後、バブル崩壊、経済の長期低迷を経て、株価は2000円付近まで下落したが、震災前までは、円高メリット株や高配当銘柄として安定した人気を保っていた。

 福島第1原発の事故が深刻化するのにともない、東電株は連日のストップ安を挟みながら急落。株式分割などを考慮しなければ最高値から約25分の1の水準まで下落したことになる。

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