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3月の中国インフレ率は5.4%に加速、第1四半期成長率はわずかに鈍化

 [北京 15日 ロイター] 中国の今年第1・四半期の成長率が前年第4・四半期からわずかながら鈍化する一方、3月のインフレ率は32カ月ぶり高水準となった。中国政府は、物価上昇の抑制と経済の安定維持へさらなる取り組みが求められそうだ。

 4月15日、中国国家統計局は2011年第1・四半期の国内総生産と3月の消費者物価指数を発表した。写真は北京で3月撮影(2011年 ロイター/Jason Lee)

 中国国家統計局は15日、2011年第1・四半期の国内総生産(GDP)伸び率を前年比9.7%と発表した。3月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比5.4%。2月の4.9%から加速、市場予想も上回り、2008年7月以来の高水準となった。

 ロイターがまとめたエコノミスト予想は、第1・四半期GDP伸び率が9.5%、3月CPIは5.2%となっていた。

 第1・四半期のGDPは9兆6000億元。前年比の伸び率は2010年第4・四半期の9.8%からわずかながら鈍化した。季節調整済み前期比ではプラス2.1%となった。 

 3月CPIは前月比(季節調整前)で0.2%低下。2月は1.2%上昇だった。

 生産者価指数(PPI)は前年比7.3%上昇。前月比は0.6%上昇と、前月の0.8%から鈍化した。

 一連の経済指標を踏まえると、中国経済は、景気を冷やすと懸念されていた中国人民銀行の約半年にわたる金融引き締めにもかかわらず、なお好調を保っているといえる。

 CICCのエコノミスト、Sun Miaoling氏は「インフレ圧力は短期間で解消せず、消費者物価の上昇率は第2・四半期も高水準で推移する」と予想し「政府は今後数カ月、インフレへの対応を最優先事項にし、人民銀行(中央銀行)はさらなる金融引き締めを実施する可能性がある」と指摘した。

 国泰君安証券(上海)のアナリスト、Wang Jin氏は「第1・四半期の経済指標は強い数字だが、市場の予想範囲内。まだ景気過熱リスクは生じていないと思う。成長モメンタムは今後数カ月に弱まるだろう」としながらも「人民銀行は引き締めスタンスを堅持し、銀行預金準備率や金利をさらに引き上げる」との見方を示した。

 人民銀行は昨年10月以降、基準金利を4回引き上げ、大手銀行を対象とする預金準備率は過去最高の20.0%に上げている。

 <引き締めはまだ終っていない>

 3月のCPIについては、前年実績が低かったことから、かねてより高い伸び率になると予想されていた。当局者は今年後半に鈍化するとみているが、6月と7月も同じ理由で高水準になる可能性が大きい。

 エコノミストの間では、人民銀行の引き締めサイクルは終了が近いとの見方が広がっているが、成長率が2ケタ近くを維持していることから、政府が引き締めを継続する余地は想定以上に大きい可能性もある。

 温家宝首相が今週、インフレを抑制するため、あらゆる手段を駆使する姿勢を示したのも、それを示唆している。

 中国のインフレを押し上げているのは農産品。3月も食料価格は前年比11.7%上昇となった。ただ、非食料価格も同2.7%上昇と、ここ10年余りで最も高い伸びを示し、インフレ要因が食品以外に広がる兆しがみられる。

 ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(香港)のエコノミスト、ブライアン・ジャクソン氏は「リスクは、原油高が総合インフレ率をより長期にわたり押し上げること」とみており「そうなると今後数カ月間に政策金利がさらに上がる必要がある。当局がインフレ抑制効果を狙い人民元をさらに上昇させる可能性がある」と述べた。

 ここ数日、人民元は上昇基調にある。人民銀行が発表する基準値は、ほぼ連日、2005年7月の切り上げ以来の最高値を更新している。

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