for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

投信から資金流出続く、原発不安でキャッシュニーズ高まる

 4月16日、個人の資産運用ツールに使われている投資信託において、4月に入り資金流出が続いている。写真は都内で12日撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

 [東京 16日 ロイター] 個人の資産運用ツールに使われている投資信託において、4月に入り資金流出が続いている。震災後に落ち込んだ残高や資金流入も3月末までには震災前の水準に戻ったものの、月が替わると流れは一転し、海外債券型と海外株式型から資金流出が続いている。

 証券会社など販売会社の関係者らによると、原発事故の収束にめどが立たないなか、様々な生活不安を抱える投資家らのキャッシュニーズは高くなっている。このため高分配で、かつ足元の円安転換で基準価額が上昇傾向にある海外資産に投資する投信の一部に、利食い売りによる資金流出が起きている、との指摘がでている。 

 野村総合研究所によると、追加型株式投信の4月1日から14日まで10営業日の資金動向は合計で3614億円の流出超となった。中でも同期間の海外債券型からは2279億円が純流出、海外株式型からも1351億円が純流出した。

 その一方で、海外不動産投信型は連日流入超となっており、同期間では763億円の純流入だった。また国内株式型については同16億円の純流出、日経平均インデックス型も同21億円の純流出で、国内株式からの流出は意外に少なかった。

 資金流出ランキングをみると、海外債券型上位には「野村Gハイイールド債券投信(資源国通貨)毎月分配型(バスケット通貨選択型)」62007591JPや「SMBC・日興ニューワールド債券ファンド(ブラジルレアル)」62007329JP、「PIMCO米国ハイイールド債券通貨選択型ファンド(ブラジル・レアルコース)」62007522JPなどが、海外債券型上位には「JPM世界鉄道関連株投信」62007453JPや「グローバル好配当株オープン」62005108JP、「日興ネクスト10イヤーズ・グローバル・エクイティ・オープン」62007839JPなどが顔を連ねた。

 こうしたファンドの4月に入ってからの収益率は、海外債券型が2.8%、海外株式型は2.6%と、他のカテゴリーが軒並みマイナスになる中で大きく引き離している。

 「今回の大震災で予測しない事態が起きることを目の当たりにした。原発問題が収束しない今、投資家の生活不安は募っており、手元資金を増やしておきたいという動きはあるようだ」(国内証券)、「設定から1年以上経ち、毎月100円以上の分配金を受け取ったうえで、基準価額が1万円を超えているようなファンドが換金売りの対象になっている。投資家は短期的な収益率が高いほどボラティリティが高いと肌で感じるのかもしれない。解約の対象になりやすい」(別の国内証券)、「以前なら分配金の高いファンドへの乗り換えもみられたが、足元では解約代金の大方は現預金に向かっているようだ」(国内投信)──といった声が聞かれた。

 (ロイターニュース 岩崎 成子;編集 宮崎亜巳)

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up