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米FOMCが国債購入終了へ、景気支援策縮小は急がない姿勢示唆

 [ワシントン 27日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は、27日発表した連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、米景気支援策の縮小を急がない姿勢を示唆した。同時に発表した2011年の国内総生産(GDP)伸び率見通しは、前回1月の予想を下方修正した。

 4月27日、米FRBはFOMC声明で、6000億ドルの長期国債購入プログラムを予定通り6月末で終了する方針を示した。写真は09年6月、ワシントンのFRB前で撮影(2011年 ロイター/Jim Young)

 FOMCでは、6000億ドル規模の長期国債購入プログラムについて、従来から予定していた通り6月末で終了するとの方針を明らかにしたうえで、バランスシートはすぐには縮小しないとの姿勢を示唆した。

 また、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を予想通りゼロ―0.25%に据え置き、金利を長期間異例に低水準に据え置く方針をあらためて示した。決定は全会一致だった。

 声明は「景気回復が緩やかなペースで継続している(proceeding at a moderate pace)」とし「景気回復の足取りは一段としっかりしている(on a firmer footing)」としていた前回声明から表現を変えた。

 バーナンキFRB議長は、FOMC終了後の会見で、経済のモメンタムが若干、より弱めになっている(a bit less momentum in the economy)と述べたほか、今年第1・四半期のGDP伸び率については「比較的弱めの数字、おそらく2%を下回る水準」との見方を示した。

 しかし同時に議長は「概して、FOMCは、第1・四半期の景気減速の大半を一時的なものとみていると言うことができる 」とも述べた。

 <GDP伸び率見通しを下方修正>

 FRBは今回、2011年のGDP伸び率見通しを3.1─3.3%とし、3.4─3.9%としていた1月の前回予想から下方修正した。

 一方、失業率の見通しは8.4─8.7%とし、前回予想(8.8─9.0%)から改善方向に修正したが、声明では、失業率は高止まり(remains elevated)と指摘した。3月の失業率は8.8%だった。

 議長は労働市場について「回復ペースは依然、非常に緩やかで、われわれは極めて深い穴から脱しようと苦心しているところだ」と述べた。

 原油高を背景に、個人消費支出(PCE)価格指数の上昇率予想は、前回の1.3─1.7%から2.1─2.8%に引き上げた。食品・エネルギーを除くコアPCE価格指数の上昇率見通しは1.3─1.6%とし、前回予想(1.0─1.3%)から小幅な上方修正にとどめた。

 FRBは、原油価格の上昇は一時的なものであり、幅広いインフレを引き起こすことはない、と自信を示した。FOMC声明では「インフレはここ数カ月加速した(picked up)ものの、長期的なインフレ期待は引き続き安定しており(remained stable)、基調インフレを示す指標は依然として抑制されている(still subdued)」と強調されている。

 金融市場は一部、神経質な動きを見せた。インフレ予想を受け30年債は下落。金は1オンス=1520ドルを上回る過去最高値をつけた。

 ドル相場は主要6通貨に対して一時、3年ぶりの安値水準をつけた。一方、FRBの景気支援が続くとの安心感から米株式市場は上昇した。

 また、金利先物市場では依然として、FRBが2012年の早い時期までは利上げを実施しない、との見方を織り込んだ水準となっている。

 <償還資金の再投資は継続>

 議長会見の質疑応答では、ドルの下落などさまざまな質問が飛んだ。

 バーナンキ議長は、通貨政策は財務省の所管としつつも、強く安定したドルは米国と世界経済の利益になるとFRBは確信している、と述べた。

 FOMCは、保有証券の元本償還資金を再投資する既存の政策を維持する、との方針を示した。議長は会見で、この戦略を止めることが、おそらく、FRBの出口戦略の初期段階における措置となる公算が大きい、との考えを示した。ただしその時期については、言及しなかった。

 利上げについて、議長は、それが数カ月先であることを示唆。「長期間との文言は、行動を起こす前に数回のFOMC会合が開催されることを意味している。しかしどの程度早急に対応が必要となるかが不明であるため、残念ながらこのように漠然とした表現を用いている」と述べた。

 議長は質疑応答で、国債買い入れプログラムを延長することの利点と、広範なインフレのリスクとのトレードオフは、あまり魅力的ではなくなっている、と指摘。「インフレは加速しており、インフレ期待も若干、上昇している。一部の追加的なインフレリスクなしに、雇用情勢を大幅に改善できるのかどうかは、明らかではない」との認識を示した。

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