[リスボン 4日 ロイター] ポルトガル暫定政権のソクラテス首相は3日、欧州連合(EU)/国際通貨基金(IMF)と期間3年の金融支援を受けることで合意したことを明らかにした。
支援額は780億ユーロ。ユーロ圏加盟国が金融支援を受けるのはギリシャ、アイルランドに次いで3カ国目。
ソクラテス政権は暫定政権のため、国内の幅広い政党の支持が必要になる見通し。
野党・社会民主党のコエリョ党首はEU/IMFとの協議に応じる用意があると表明。議会の承認が必要となる支援条件は、6月5日の総選挙後に議会の承認を得る必要がある。
首相は支援条件について、財政赤字削減目標の達成に向けて、政府がこれまで表明した以上の時間的猶予が与えられる内容となった、と述べた。
今回合意した支援策の下では、今年の財政赤字目標が国内総生産(GDP)比5.9%に緩和された。従来目標は同4.6%だった。
2012年の財政赤字目標は同4.5%、2013年の目標は同3%。
ポルトガルは4日、3カ月物国債入札(最大10億ユーロ)を実施する。
コメルツ銀行の債券ストラテジスト、デービッド・シュノーツ氏は「今回の入札で買い手がストライキを起こすとは思わない。入札は、先月の短期国債入札に応じた投資家と同等のリスク許容度を持つ層を念頭に置いている」と述べた。
融資金利は5月中旬のユーロ圏財務相会合で決まる見通し。
欧州委員会、欧州中央銀行(ECB)およびIMFは、過去3週間にわたり、ポルトガル暫定政権と支援条件について協議していた。