[シカゴ/ニューヨーク 19日 ロイター] 米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は19日、新規上場したソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のリンクトインLNKD.N株が初日の取引で倍以上に急騰したことについて、資産バブルの懸念を招くものではないとの認識を示した。当地で講演した後に語った。
リンクトイン株の急騰は、当時のグリーンスパン連邦準備理事会(FRB)議長が「根拠なき熱狂」と呼んだ1990年代のネット株バブルの記憶を呼び起こすほど鮮烈なものとなった。
エバンズ総裁は、個別銘柄の動きや、新たなドットコム・バブルが形成されつつあるかについて判断を避けながらも、「現在はテクノロジーが劇的に変化しつつある。人々はテクノロジーの驚くべき使い方を見つけ出した。株価のバリュエーションが適切かどうかを知ることはできない」と述べた。
ダラス地区連銀のフィッシャー総裁ら一部のFRB当局者は、資産買い入れプログラムが資産バブルに拍車をかけかねないと懸念しているが、エバンズ総裁は資産バブルに関する質問に「一部の市場がやや急速すぎるペースで活気づいていると一部の人が懸念していることは知っている」としながらも、FRBは経済を支えるため金利を長期にわたりゼロ%近い水準で維持すべきだ、と述べた。