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ユーロ/ドルが2カ月ぶり安値、欧州の債務拡大懸念で=NY市場

 [ニューヨーク 23日 ロイター] 23日のニューヨーク外国為替市場では、欧州で債務危機が拡大しつつあるとの懸念を背景に、ユーロが一時、対ドルで2カ月ぶりの安値をつけ、対スイスフランでは史上最安値を更新した。トレーダーの間ではユーロが一段安となるとの見方が出ている。

 5月23日、ニューヨーク外国為替市場では、欧州で債務危機が拡大しつつあるとの懸念を背景に、ユーロが一時、対ドルで2カ月ぶりの安値をつけた。都内で2009年11月撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

 スペイン地方選挙で与党社会党が大敗したことで、市場では緊縮財政措置の実施に懐疑的な見方が広がった。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が21日、イタリアの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたことも材料視された。

 またギリシャは公営企業の民営化加速など、債務削減に向けて追加措置を打ち出す方針を明らかにしたものの、市場関係者の間では債務再編は避けられないとの懸念が高まっている。

 こうした弱材料で、ユーロは重要な支持線である1.40ドルを下抜けた。アナリストは、今週は米経済指標が投資家を失望させなければユーロ売りが続くとみている。

 電子取引システムEBSで、ユーロ/ドルEUR=EBSは節目の1.40ドルを割り込み、一時1.3968ドルまで下落して3月半ば以来の安値をつけた。アジアの中央銀行の買いに支えられてやや持ち直したものの、終盤時点では0.7%安の1.4048ドルとなった。

 ユーロは対円EURJPY=で0.5%安の115.10円。ドル/円JPY=は0.3%高の81.99円。対スイスフランEURCHF=Rでは1.2323スイスフランと、1999年のユーロ導入後の最安値をつけた。

 欧州債券市場でリスク回避の動きが強まり、スペイン、イタリア、ギリシャ各国国債利回りの対独連邦債とのスプレッドが拡大したことも、ユーロ売り圧力を強めた。

 オプション市場は、ユーロ売りが続く可能性を示唆している。ユーロ/ドルのインプライド・ボラティリティ1カ月物EUR1MO=は、前週末の11.70%から13.1%に上昇した。

 ファロス・トレーディングのマネジング・ディレクター、ブラッド・ベクテル氏は、ユーロ/ドルは新たなレンジのボトムで推移する公算が大きく、今後数週間、上下に不安定な動きをしつつ値固めする可能性があるとみている。

 ドル指数.DXYは76.366と7週間ぶりの高水準をつけた。

 UBSのストラテジスト、ジェフリー・ユー氏は、ギリシャ問題への懸念、さらに6月末の米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和第2弾(QE2)終了に投資家が備えるといった、同社がドル上昇の基本的根拠とみている要因が市場で認識され始めていると指摘した。

 FRBは近い将来に利上げするとは予想されていないものの、QE2が終了すれば、市中のドル流動性が減少し、債券利回りを押し上げる。金利が上昇すれば、ドルの魅力が高まる。

 しかし、米財政赤字や強弱感が交錯する経済指標への懸念が再燃すれば、ドル上昇は短命に終わる可能性もある。今週は、4月の耐久財受注、第1・四半期国内総生産(GDP)改定値などが発表される。

 ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マーク・マコーミック氏は「FRBは当面金利を据え置き、欧州中央銀行(ECB)は7月にも利上げという見通しが再び意識される可能性がある」と述べ、ユーロ/ドルは1.39ドル付近で下値を固め、そこから上昇する可能性があるとの見方を示した。

*内容を追加して再送します。

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