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日本の2011年成長率を‐0.9%へ下方修正=OECD

 5月25日、経済協力開発機構は、東日本大震災の影響で生産が低下しているなどとして、2011年の日本の成長率を‐0.9%へ下方修正した。都内で昨年11月撮影(2011年 ロイター/Toru Hanai)

 [東京 25日 ロイター] 経済協力開発機構(OECD)は25日に公表した経済見通しで、東日本大震災の影響で生産が低下しているなどとして、2011年の日本の成長率を4月時点のプラス0.8%からマイナス0.9%へ、12年を同プラス2.3%から2.2%へ下方修正した。

 復興需要などで11年後半から回復を予想しているものの、財政事情の厳しい日本の復興支出には、歳出の組み換えや歳入増が重要と指摘。政府の中期的な財政健全化目標を達成するには「十分に大きな増税」と、信頼のおける計画を策定することが優先事項だとした。

 リポートでは、大震災がサプライチェーンを寸断して被災地以外でも生産が低下していること、消費マインドに影響を与えた点などを、これまで発表された経済指標を引用しながら指摘。今年後半には、復興投資や民間消費の回復などを見越して「復興策により導かれる力強い回復で(生産が低下している)影響は反転する」として「平均4.5%程度で成長する」と予想したが、第1次補正予算で実施する4兆円規模の復旧対策が終了した後、公的・民間投資が緩やかになると「成長ペースは12年末までに1%近くへ減速するかもしれない」としている。

 震災が与える経済への影響は「今後数カ月の間に初めてすべてが明らかになる」とだけ指摘。日本経済には「非常に大きな不確実性が存在する」として、要因に電力供給問題に加え、「福島原子力発電所の問題」を名指しで挙げた。

 同時に、失業率は「08年の(リーマン)危機前の水準を超えて高止まり」するほか、デフレ圧力も「12年を通じて続く」と指摘。需給ギャップが解消されず、消費者物価は「石油や商品価格の上昇、震災に関連する混乱で11年にはプラスになるだろう」が、12年には再び「マイナス領域に戻る」という。

 OECDは、日本の財政問題にも大きく言及。公的債務残高がGDP対比で200%を超えると見込まれる中、復興に向けた支出は「歳出の組み換えや歳入の増加により賄われることが重要」と指摘し、20年までに基礎的財政収支を黒字化させる政府の健全化目標を達成するには「十分に大きな増税と、歳出削減を含む詳細かつ信頼のおける財政健全化計画が優先事項である」と明記した。「復興に向けた支出ペースや将来の財政対策の規模や財源は、経済の経路に重要な影響を与える」点にも関心を示した。

 日銀の金融政策には「基調的な物価上昇率が確実にプラスになるまで、緩和的スタンスを維持すべき」と注文をつけた。

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