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国連が米ドル信頼の危機を警告、今年の日本の成長率予測を引き下げ

 [国連 25日 ロイター] 国連は25日、昨年12月に出した「世界経済情勢と見通し2011」の中間見直しを発表し、米ドルの主要通貨に対する価値が下がり続ければ、米ドルに対する信頼の危機、さらには米ドルの「崩壊」が起こりかねないと警告した。

 5月25日、国連は「世界経済情勢と見通し2011」の中間見直しを発表し、米ドルの主要通貨に対する価値が下がり続ければ、米ドルに対する信頼の危機、さらには米ドルの「崩壊」が起こりかねないと警告した。2008年11月、ジャカルタで撮影(2011年 ロイター/Beawiharta)

 中間報告は、主要通貨バスケットに対するドル相場が1970年代以来の水準に低下したことを挙げ、このトレンドの一因に、米国とその他主要国との金利差、米の公的債務の維持可能性に関する懸念の高まりがあると指摘。

 「(予想される)外貨準備の一段の価値低下が起これば、それをきっかけに準備通貨としての信頼の危機が生じ、国際金融システム全体がリスクにさらされる」とした。

 中間報告はさらに「米ドル崩壊という依然漠然としたリスク」と指摘。

 報告のとりまとめに関わった国連のシニアエコノミスト、ロブ・ボス氏は、ロイターに、新興国が大規模なドル売りを始めれば、そのリスクが表面化するとの見方を示し、「崩壊が差し迫っているとは言わないが、その要因が積み上がっている。他の要因が迅速に改善しなかったり、米政府が債務を返済できないといった事態となれば、早期に現実のものとなり得る」と述べた。

 かねてより国連のエコノミストの間では、米ドルが今後も唯一の準備通貨であるべきか問う声が出ていた。

 <資産バブル>

 中間報告は、世界経済に関し、2008年の金融危機からの回復が中国、インド、ブラジル主導で続いていると評価したものの、3カ国についてはインフレや資産バブルの懸念を理由に成長見通しに陰りがみられる、としている。

 世界の成長率は、2011年が3.3%、2012年は3.6%と予測し、昨年12月の予測(2011年=3.1%、2012年=3.5%)から若干引き上げた。

 国連の世界成長率予測は、計算に使う為替レートが国際通貨基金(IMF)や経済協力開発機構(OECD)と異なるため、低めになっている。

 米国の国内総生産(GDP)伸び率予測は、2011年を2.2%から2.6%に上方修正し、2012年は2.8%で据え置いた。

 日本については、3月の東日本大震災を踏まえ2011年の予測を0.7%に下方修正した。

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