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独議会が民間関与求めるギリシャ追加支援の支持決議を採択、ECBとの溝深まる

 [ベルリン/アテネ 10日 ロイター] ドイツ連邦議会は10日、民間投資家の関与などを条件とするギリシャ追加支援を支持する決議案を採択した。欧州中央銀行(ECB)は民間投資家の関与に否定的な見方を示しており、欧州当局者間の溝が深まっている。

 6月10日、ドイツ連邦議会は、民間投資家の関与などを条件とするギリシャ追加支援を支持する決議案を採択した。投票のようす(2011年 ロイター/Fabrizio Bensch)

 ショイブレ独財務相は採決前、ギリシャへの追加支援を支持するよう議会に促すと同時に、民間投資家の関与は「不可避」であり、ギリシャ国債の償還期限の7年間延長する形での債務スワップの実施を支持する方針を再表明した。

 同相は議会での演説で「ギリシャの債務返済能力が疑問視されるようであれば、追加支援によりギリシャに時間的猶予を与える必要がある。解決に向け、民間セクターからの関与は不可避だ」とした。

 この日採択された決議に拘束力はない。

 オランダのルッテ首相は、ギリシャ追加支援で民間投資家の関与を求めるドイツの提案に支持を表明した。

 ギリシャ追加支援は1200億ユーロ規模になるとみられ、最終案は23─24日の欧州連合(EU)首脳会議で決定される見通し。

 支援額の半分はEUと国際通貨基金(IMF)が供給し、残りはギリシャの民営化措置や民間投資家の関与によって調達されることが見込まれている。しかし、どのように民間投資家に負担を要請していくかをめぐり、当局者の間で見解の相違がある。

 ファンロンパイEU大統領は、月末までの合意に自信を示し、「民間セクターの関与についても検討している。いかなるデフォルト(債務不履行)もクレジットイベント(信用事由)も招かない」と述べた。

 ショイブレ独財務相は債務スワップ計画への批判に反論し、「ギリシャに改革断行、信頼回復に向けた時間的猶予を与えるとともに、市場のネガティブな反応を招くリスクを抑え、納税者と民間セクターの間での公平負担を実現し、納税者だけに負担を押し付けることはできないとの明確なシグナルを送ることができる」と語った。

 トリシェECB総裁は9日理事会後の記者会見で、民間セクターの関与について、「クレジットイベント」を招く、もしくは格付け会社が「セレクティブデフォルト(選択的債務不の履行)」とみなすいかなるスキームにも反対すると言明した。

 コンスタンシオECB副総裁はこの日、トリシェ総裁がギリシャの債務について償還期限延長を含む救済策を排除していないとの認識を示したが、その後この発言を修正した。

 コンスタンシオ副総裁はECBが発表した声明で「トリシェ総裁は、純粋に自発的でない、何らかの強制的要素を含むあらゆる考え、クレジットイベントや選択的デフォルト(債務不履行)を伴う全ての考えをECB理事会が排除することを明確にした」と説明した。

 また、シュタルクECB専務理事は、民間部門の関与について個人的に支持しているものの、過去2週間、格付け各社から意見を聴取した結果、状況が変化したと指摘。「民間部門の相当程度の関与が完全に自発的となる可能性はあまり高くない」と語った。

 独財務省の上級経済顧問を務めるClemens Fuest氏はロイター・インサイダー・テレビのインタビューで「過去を振り返れば、ECBは金融危機時に政府債を買い入れていることから、既に危機に関与しており、平常時の極めて厳格で明確な規則から外れている」と指摘。「ECBは最終的に譲歩の構えをみせる」との見解を示した。

 関係筋によると、フランスはギリシャ債務の民間ロールオーバーについて、クレジットイベントにならない限り、支持する可能性がある。

 サルコジ仏大統領はメルケル独首相と来週17日、ユーロ圏債務危機について協議する見通し。

 ショイブレ独財務相は、市場のネガティブな反応を回避する解決策を模索するため、ユーロ圏指導部は作業部会を創設することで合意していると述べた。

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