[東京 13日 ロイター] 格付投資情報センター(R&I)は13日、ギリシャ共和国の外貨建て発行体格付け・自国通貨建て発行体格付けを(B)から(CCC+)に2ノッチ引き下げ、格下げ方向のレーティング・モニターを継続すると発表した。
今回の格下げは、ギリシャ政府が債務不履行に陥る懸念が強まってきたとの判断に基づく。ギリシャは産業の競争力が十分でなく、経済の立て直しに苦しんでいる。緊縮政策頼みの財政再建は国民の反発を招いているほか、そうした緊縮策が経済の足を引っ張っている面もあり、財政再建への展望が開けてこない中、資金調達環境も一段と悪化している。
ギリシャへの追加金融支援を協議している欧州連合(EU)内では、ギリシャ国債の償還期限延長、あるいは期限を迎える債権の借り換えなど、民間債権者にも自発的関与を求めることが検討されている。これまで、EUとしての公式見解ではないものの、一部の首脳がギリシャ政府に債務再編を求める可能性について言及。民間債権者が自発的に債権の借り換えなどに応じたとしても、その内容次第で、ギリシャ政府が債務不履行に陥ったと判断する可能性があるとR&Iではみている。
・カッコはレーティング・モニターの指定を示す。