[ピッツバーグ 24日 ロイター] オバマ米大統領は24日、米国の製造業部門活性化に向け、先端技術への5億ドルを超える投資を集めることを目的とする産官学連携プロジェクトを立ち上げた。
同プロジェクトは「アドバンスド・マニュファクチャリング・パートナーシップ」と名づけられ、化学大手ダウ・ケミカルDOW.Nのリバリス最高経営責任者(CEO)とマサチューセッツ工科大学(MIT)のホックフィールド学長が共同座長を務める。
オバマ大統領はピッツバーグにあるロボット研究所を訪れ「このパートナーシップは今すぐに新規雇用を開拓し、新たな突破口を切り開き、米国の製造業を再び活性化させるための最先端のアイディアを推し進めるものだ」と述べた。
同プロジェクトの導入には新規政府支出は伴わない。米議会で法定債務上限の引き上げの攻防が続くなか、オバマ大統領は米国の財政赤字と公的債務削減に努めながらも将来に対する投資を行うことの必要性を強調した。
同プロジェクトの下では、米企業が先端素材を開発し、製造、製品化するまでにかかる時間を現在の半分に縮小することを目的に1億ドル以上の資金を投入する。また、工場や病院、または戦場や宇宙空間などで人間と共に作業を行うことができる次世代ロボットの開発に7000万ドルを投資する。
発足時から同プロジェクトに関わる他の米企業は、アレゲニー・テクノロジーズATI.N、建機メーカーのキャタピラーCAT.N、自動車大手のフォード・モーターF.N、液晶ガラス基板大手のコーニングGLW.N、ハネウェルHON.N、インテルINTC.O、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)JNJ.N、防衛関連大手のノースロップ・グラマンNOC.N、整形外科用器具メーカーのストライカーSYK.N。
また、MITのほか、カーネギーメロン大学、ジョージア工科大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校、ミシガン大学が同プロジェクトに関わる。