for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

6月鉱工業生産速報は3カ月連続の上昇、節電の夏も緩やかに上昇

 [東京 29日 ロイター] 経済産業省が29日発表した6月鉱工業生産指数速報(2005年=100、季節調整済み)は前月比3.9%上昇の92.7となり、3カ月連続の上昇となった。

 7月29日、6月鉱工業生産指数速報は前月比3.9%上昇の92.7となり、3カ月連続の上昇となった。横浜港で2008年12月撮影(2011年 ロイター/Toru Hanai)

 ロイターの事前予測調査をやや下回ったが堅調な伸びとなり、生産水準は震災前の95%程度まで回復してきた。先行きの生産予測指数は7月が前月比2.2%上昇、8月が同2.0%の上昇となり、夏場の節電に対応した企業の努力により、緩やかな上昇が続く見通し。

  <自動車関連や地デジ対応テレビがけん引>

 6月の生産は、16業種中13業種で前月比上昇した。最も上昇幅が大きかったのは輸送機械で、国内外向けの乗用車やトラック、駆動伝動装置などが伸びた。サプライチェーン復旧でこれまで生産できなかった分を取り戻す動きが本格化している。これに伴い、情報通信機械ではカーナビ、化学では触媒、非鉄金属では絶縁電線なども増産、他業種の生産も回復してきている。

 もう一方のけん引役は、地デジ対応テレビだ。電子部品・デバイス工業では5月まで生産調整を行ってきたが、ここへきて国内テレビ用の液晶素子の増産が寄与して上昇に転じた。液晶テレビの在庫は前月比半分程度に低下している。このほか、スマートフォンや携帯電話の新機種向けの液晶なども好調。

 4─6月の生産は、震災の影響で前期比4.0%低下し、4期連続の低下となったものの、時間の経過とともに着実な回復がうかがえる結果となっている。経済産業省は生産の基調判断を「東日本大震災の影響から回復しつつある」として据え置いた。

  <夏場も増産維持>

 順調な生産回復が夏場の節電や海外経済の減速、円高などで、夏場にどの程度影響が出るか懸念されていた。7、8月の生産予測は2%程度の上昇を続ける見通しが示され、増勢はこれまでより緩やかとなる見通しだが、上向きの動きは維持できそうだ。

 情報通信機械は部品不足の解消で7月は前月比18%を超える増産を計画、電機も需要増加で7、8月ともに増産予定だ。輸送機械は受注の解消に向けて4─5%の増産見通しとなっている。

 大和総研 チーフエコノミストの熊谷亮丸氏が予測指数により試算した結果では、8月の生産の水準は96.6となり、震災前の2月の98.7%の水準まで回復することになりそうだ。

 SMBC日興証券チーフストラテジストの末澤豪謙氏は、先行きの生産について「電力不足問題の下押し要因があるものの、サプライチェーン復旧などにより、緩やかな回復がしばらく続く姿が出てきた」とみている。ただ同氏は、政局が不透明で政府の復興対策の遅れや電力不足などの影響があることから、予測指数通りに夏場回復できるかは、さだかではない、とも指摘している。 

(ロイターニュース 中川泉)

*内容を追加して再送します。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up