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インド政府、1台35ドルの「世界最安タブレット」発表へ

 [ニューデリー 5日 ロイター] インド政府は5日、世界最安のタブレット型コンピューターと銘打つ1台35ドル(約2700円)の端末を正式に発表する。まずは10万台で試験運用し、向こう数カ月以内に数百万台規模で学生向けに本格展開するという。

 シバル人的資源開発相は先週、記者団に「間もなく、35ドルのコンピューターがすべての生徒に行き渡るようになる。タブレット型端末は学習の質向上に貢献するだろう」と述べていた。空を意味する「Aakash」と名付けられた同端末は、英国を拠点とする小さな会社データウィンドが開発。研究開発には2年を費やし、インド国内で生産される予定となっている。

 英調査会社メープルクロフトが今年発表したリポートによると、インドはBRIC諸国として比較されるブラジル、ロシア、中国に比べ、インターネットや携帯電話の普及率で後れを取っている。最近出された別のリポートによれば、2000年から2010年にインドのネット人口は15倍に増えたが、それでも普及率は8%に過ぎず、中国の約40%とは大差がついている。携帯電話加入者は毎月1900万人前後に上るが、その大部分は主に都市部の比較的裕福な層が占めている。

 情報通信技術に詳しい米テネシー大のBharat Mehra准教授は、超低価格タブレット型端末は、地方部での遠隔地学習などに効果を発揮するのではないかと期待を示す。一方、ハイテク製品のレビュー雑誌BGRインドの編集責任者Rajat Agrawal氏は、「安価なタブレットの多くは結局、使い物にならない。タッチスクリーンの質は良くなく、たいてい処理速度も非常に遅い」と否定的な見方を示している。

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