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欧州不安の深刻化、米経済にリーマン危機的打撃も=ムーディーズ

 11月9日、ムーディーズ・インベスターズ・サービスの米国チーフアナリストは、ユーロ圏債務危機が深刻化すれば、米国経済はリーマンショックのような打撃を受ける可能性があると述べた。写真は2009年11月(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

 [ワシントン 9日 ロイター] 格付け機関ムーディーズ・インベスターズ・サービスの米国チーフアナリスト、スティーブン・ヘス氏は9日、ロイター・ワシントン・サミットで講演し、ユーロ圏債務危機がイタリアなどの大規模国を巻き込む形で深刻化すれば、米国経済はリーマンショックのような打撃を受ける可能性があるとの見方を示した。

 ヘス氏は「現下の欧州の問題が波及するとすれば、主に銀行システムを通じて波及すると考えられる」と述べ、 銀行間市場が突如、機能不全に陥り、銀行の貸し渋りが起こった2008年のリーマン破綻時と似たような状況になると予想した。

 現在の銀行間市場については、「一部の銀行がギリシャ国債の減損処理などに備えるため、資金を出し渋っている」として、若干引き締まるにとどまっている、と評価したが、「しかしながら、もし危機がはるかに深刻化、たとえばイタリアを巻き込む事態、これはあくまで仮定でムーディーズの想定にはないが、万一そうなった場合、米国の金融システムに突発的に問題が生じる可能性がある」と述べた。

 米金融システムに問題が起こるとすれば、きっかけは米銀が保有するギリシャ、イタリア、その他欧州の危機国債券ではなく、世界的な銀行間市場の機能不全の可能性が大きいと説明。

 「米銀はリーマン危機の時よりはるかに強くなっており、政府による救済が繰り返されることはない」と述べた。

 ムーディーズは現在、米国の格付け見通しを「ネガティブ」としており、スタンダード&プアーズ(S&P)に続き米国の最上級評価を下げる可能性があるが、ヘス氏は、ムーディーズが米大統領選挙や2013年度予算、ブッシュ減税の行方に関連した「政策環境」などを踏まえて決定するため少なくとも2012年末まで状況分析を続ける可能性を示唆した。

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