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オリンパス社長が元社長復帰の運動批判、損失隠しに刑事告発準備

 [東京 16日 ロイター] オリンパス7733.Tの高山修一社長が社員にあてた15日付の文書で、過去の損失隠しに関わってきた経営陣に対し「刑事告発を含めた断固たる措置」を準備する一方、高山社長の辞任や解任された英国人元社長の復帰を求める同社OBの動きを「雑音」として批判、社員に非協力を呼びかけていることがわかった。 

 11月16日、オリンパスの高山修一社長が、過去の損失隠しに直接関わってきた経営陣に対して「刑事告発を含めた断固たる法的措置」を準備していることが明らかに。10日撮影(2011年 ロイター/Toru Hanai)

 ロイターが入手した文書によると、高山社長は社員向けメッセージとして、自身について「オリンパスを立て直し、社会の信頼を回復することが、私をはじめ現経営陣に課せられた責務」との認識を示した。  

 また、発覚した損失隠しについては「直接関わってきた経営陣の責任を明確にする」との方針を示した。「誰が、どのような不正をしたのか、それが会社にどのような損害を与えたのか」を明確にする意向を示し、第三者委員会の調査結果を待って「責任が明確となった経営陣に対しては、刑事告発を含めた断固たる法的措置をとる準備をしている」とした。

 高山社長は8日の記者会見で、過去の損失隠しに関与したのは、菊川剛・前社長、森久志・前副社長、山田秀雄・常勤監査役の3人で、3人は過去の経営幹部から損失先送りを引き継いでいる可能性があるとの認識を示した。

 関係筋によると、証券取引等監視委員会は、オリンパスに対して金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の容疑で、法人としてのオリンパスに刑事責任を問わずに、課徴金納付命令の金融庁勧告にとどめることを検討していることがわかっている。 

 <ウッドフォード復帰運動は「雑音」> 

 また、メッセージの中で高山社長は、マイケル・ウッドフォード氏の社長復帰を訴えている同社元専務の宮田耕司氏(70)の動きに言及。直接の名指しこそないものの、「元役員OBによるネット上の運用が始まっているが、このような“雑音”に惑わされることのないように」と社員に非協力を呼びかけた。さらに「今は疑心暗鬼になっている時ではない」として、社員に対し「現場で1つにまとまってほしい」と訴えた。 

 宮田氏は、今月11日から、ウッドフォード氏の社長復帰を求めてインターネット上で署名運動を開始した。同氏によると、「予想以上の反響」が広がっており、署名は12日までの2日間で110件を突破、さらに13日以降は、サイトへのアクセスが殺到して詳しい集計ができなくなった。15日までにの賛同数は356件(実名270件)を超えたという。 

 ロイターの取材に応じた宮田氏は、高山社長について「自ら身を引いてウッドフォード氏に譲るべき」として辞任を求めている。宮田氏は全員一致でウッドフォード氏を解任した現在の取締役について「ガバナンスを果たしていないという意味で、現在の取締役の全員に正当性がないのは明らかだ」と指摘した。現在の取締役は、ウッドフォード氏が過去の買収の不透明さを指摘したレポートを提出した段階で「調査結果を審議・検討するべきだった」とし、「それをしなかった取締役は善管注意義務に違反している」との見方を示している。 

 宮田氏は1995年から2006年まで取締役を務めたが、アルティスなど国内3社と英医療機器メーカー、ジャイラス買収に関する決議には関わっていないとしている。ただ、宮田氏は、それ以前の損失隠しについて「見破れなかった責任は痛いほど感じている」と述べている。

(ロイターニュース 村井令二 編集:北松克朗)

*内容を追加して再送します。

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