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ロイター個人投資家調査:8月株安局面で73%が損失

  [東京 7日 ロイター] ロイターが実施した個人投資家9月調査では、個人投資家の73%がサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題を発端にした世界株安局面で「損失を出した」と回答し、今年2─3月の株安時の比率を上回った。

 9月7日、ロイター個人投資家調査によると、個人投資家の個人投資家の73%がサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題を発端にした世界株安局面で「損失を出した」と回答。写真は8月、東京証券取引所で撮影(2007年 ロイター/Toru Hanai)

 日本株への投資スタンスを示すロイター個人投資家DI(「強気」の割合から「弱気」の割合を引いて算出)はゼロとなり、前月のマイナス10から上昇したが、強弱感がきっ抗していることが示された。外為証拠金取引での損益を聞いたところ、「損失を出した」との回答が20.4%、「損失を出していない」が21.2%という結果になった。

 調査に回答したのは、ロイターCO.JPの個人投資家向けメールマガジン購読者である全国の個人投資家1117人(男性92%、女性8%)。調査期間は8月26日─9月2日。回答者の年齢層は20代が4%、30代が21%、40代が23%、50代が21%、60代以上が23%、70代以上が8%だった。

 調査期間中は、サブプライムローン問題を起点にした市場の混乱が一服し、株価が戻していた。

 <株価急落で7割超が損失、3月調査時を上回る>

 サブプライムローン問題に端を発した世界株安局面で、株式投資はどのような影響を受けたかとの質問に対しては「損失を出した」との回答が73%と最も多く、「利益を出した」は4%にとどまった。「大きな影響は無かった」との回答は24%だった。

 3月調査では、2月末から3月初めの株価急落局面で「損失を出した」と答えた回答者が61%となる一方、「利益を出した」は5%、「大きな影響はなかった」が34%だった。今回調査で「損失を出した」回答者の比率は、3月調査時を上回った。

 <外為損失の対応、預金取り崩しが51%・株売りが44%>

 外為証拠金取引をしている個人投資家の中で「損失を出した」と答えたのは全回答者の20.4%、「損失を出していない」と答えたのは21.2%で、ほぼ同じ割合だった。「損失を出した」と回答した投資家に、その損失をどのようにカバーしたかと質問したところ、「預金を取り崩した」との答えが51%と最も多く、「株式を売った」が44%、「債券を売った」が5%だった。

 <年内の日経平均、下がっても1万5000円が51.2%>

 今年12月末時点での日経平均株価の水準については1万7000─1万7999円との見通しが34.9%で最も多く、1万8000円─1万8999円が32.9%でそれに続いた。 

 12月末までの期間で日経平均株価の安値見通しを質問したところ、51.2%が1万5000円以上を見込んでいる。続いて1万4500円─1万5000円との見通しが25.1%となった。

 高値見通しは、1万8000円─1万8500円が26.1%で最も多く、1万7500円─1万8000円が22.5%、1万7000円─1万7500円が17.9%などとなった。

 8月17日に付けた年初来安値(1万5262円10銭)付近が底値圏とみる向き多い一方、2月26日に付けた年初来高値(1万8300円39銭)水準を大きく上回る見通しは少なく、レンジ内の値動きを予想する回答者が多いことが示された。

 12月末時点で日経平均が1万7000円以上・1万9000円未満になると予想した回答者は67.8%に達したが、「サブプライム問題が足を引っ張る」(40代男性)、「米国景気の減速感が指標に表れ、つられて中国景気の減速懸念が台頭する」(30代男性)、「景気が失速気味なので、それ程上値を追う勢いは無い」(50代男性)──などの弱気な見方が示された。

 一方で、「国内のファンダメンタルズは悪くない」(60代男性)、「サブプライム問題は収束し、企業業績が注目要因になる」(30代男性)、「カネ余りは続いているので、また株式に投資資金が流入する」(40代男性)、「新興国需要に支えられ、世界経済は堅調に推移する」(70代以上の男性)、「日米欧の金利差がまだ大分あり、円安が持続すれば国内輸出関連株に追い風」(40代男性)──などといった強気な声もあった。

 8月27日夜に発足した安倍改造内閣について、この内閣で株価上昇が期待できそうか聞いたところ、「特に影響ない」が58%と最も多く、「できない」が35%、「できる」は7%にとどまった。

 <個人投資家DIは前月比上昇、強気と弱気がきっ抗>

 日本株への投資スタンスを示すロイター個人投資家DIはゼロとなり、前月のマイナス10から上昇した。2006年1月の調査開始以来、5番目の低水準となった。

 年齢別にみると、「強気」割合は「70代以上」(60%)、「50代」(55%)で多く、「弱気」割合は「40代」(55%)、「30代」(53%)で多かった。

 業種ごとの投資姿勢(「強気」から「弱気」を引いたDI)を調べたところ、自動車が前月比14ポイントの悪化で、2006年7月以来の低水準となった。前月悪化が目立った金融・保険は同2ポイント改善し、IT(情報技術)・ハイテクは変わらずだった。薬品・健康は2カ月連続の改善となった。

 「現在、投資したい/投資資金を増やしたい株」(複数回答)では、割安株、小型株、IPO、その他が上昇し、成長株、国際優良銘柄が低下した。景気敏感株と新規上場株は前月比で変わらずだった。

 <ブラジルへの関心が過去最高>

 「現在、投資しようとしている/投資金額を増やそうとしている金融商品」(複数回答)では、株式投信、REIT(不動産投資信託)、商品相場、外為証拠金取引など前月に大幅に低下した商品の人気がやや回復した。一方で、国内株式、外国株式、国債、外国債券、外貨預金などが低下した。

 また、株式投信と答えた回答者にどの国・地域への投資を考えているか質問したところ、インド、アジア・オセアニアの人気上昇が目立った。ブラジルは2006年1月の調査開始以来、最高水準となった。 

 「現在、外為証拠金取引をしているか、もしくは将来やりたいと思っているか」との質問に対し、32%が「はい」と回答、「いいえ」の回答が68%を占めた。前月はそれぞれ、28%と72%だった。前月は米国でのサブプライムローン問題を起点にした信用収縮懸念を背景に株安/債券高/円高が進行し、同取引への関心が後退したが、今月はやや回復した。  

 *ロイターCO.JPの個人投資家向けメールマガジン購読者は、年収500─799万円が32%と最も多く、1千万円以上が26%。会員が株式投資をする頻度は1カ月に1回が32%と最も多く、1週間に1回が22%となっている。

 今回の回答者の金融資産残高(除く不動産)は、500万円未満が21%で最も多かった。次いで、500─999万円と1000─1999万円がそれぞれ19%だった。2000─2999万円と3000─4999万円がともに13%、5000─9999万円が11%、1億円以上が3%だった。

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