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米景気後退のリスク上昇、インフレも懸念=前FRB議長

 [ワシントン 17日 ロイター] グリーンスパン前米連邦準備理事会(FRB)議長は17日、米国がリセッション(景気後退)に陥るリスクは高まっているが、FRBは同時にインフレ上昇を警戒する必要があるとの認識を示した。

 9月17日、グリーンスパン前FRB議長は17日米国がリセッションに陥るリスクは高まっているがFRBは同時にインフレ上昇を警戒する必要があるとの認識を示した。2005年10月撮影(2007年 ロイター/Chip Somodevilla)

 前議長はロイターに対し「今年私はリセッションに陥る確率が3分の1だと話した。その確率はやや上昇した。ただ、現段階では50%をやや下回る」と述べた。

 住宅価格が大幅に下落する可能性が最大のリスクだが、住宅建設の調整に伴う穏やかな価格の下落は、在庫が一掃され、経済は「非常に良好な状態になる」と指摘した。

 しかし、「事態が全体的に悪化すれば、家計のバランスシートが損なわれ、最終的には経済の重要な支えである消費支出に影響することになる」と述べた。

 前議長は、回顧録が17日から書店などで発売されるのに当たり、ロイターなどメディア各社とのインタビューに応じた。回顧録の執筆料は800万ドルとされている。アマゾンでは売れ行きランキングでトップという。

 <グローバリゼーション効果一巡>

 回顧録の発売は、昨年2月にグリーンスパン氏から職務を引き継いだバーナンキ現議長の手腕にスポットライトが当たっている時期に呼応した。

 バーンナンキ議長率いるFRBは、サブプライムローン関連によるクレジット市場の混乱について対応が遅いとの批判が一部に出ているが、FRBは18日の連邦公開市場委員会(FOMC)では利下げするとの予想が大勢だ。

 前議長は、急速なグローバリゼーションでインフレが抑制され、2001年に景気が落ち込んだ際には大幅な利下げが実施できた当時に比べると、現在のFRBの金利決定は、より複雑化した環境の中で行われていると指摘した。

 前議長は「ディスインフレは現在、恐らくピークに近い。ディスインフレが緩和するに従い、必然的にインフレが徐々に上昇するが、急上昇するとは予想していない。私はディスインフレ圧力からボトムアウトしているとみているだけだ」と述べた。

 前議長は、オランダのNRCハンデルスブラッド紙に対して、欧米のインフレ率は今後5%程度に上昇する可能性があると述べた。 

 前議長は「正常なインフレ水準は現在の2%程度ではなく、5%に近いものだ」と述べ、5%水準は金(きん)にリンクしたものではなく、貨幣経済には適合していると補足した。

 回顧録関連のインタビューではまた、自らがFRB議長だったとしても、現在の環境の中でバーナンキ現議長と違った対応をするかは疑問だと指摘した。

 前議長はバーナンキ現議長について「私がFRB議長職にあれば違ったことをしてただろうとは思っていない。彼は素晴らしい仕事をしている」と述べた。

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