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ECBが金利据え置き、金融政策は「明らかに中立でない」と言明

 [フランクフルト 10日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は10日の理事会で、主要政策金利である定例買いオペの最低応札金利を予想通り4.00%に据え置いた。一方、トリシェ総裁は、金融政策は明らかに中立ではないとし、ECBとして必要ならインフレに対する予防的措置をとる構えを示した。

 1月10日、ECBは主要政策金利である定例買いオペの最低応札金利を予想通り4.00%に据え置き、トリシェ総裁(写真)は金融政策は明らかに中立ではないと言明。昨年10月撮影(2008年 ロイター/Thierry Roge)

 トリシェ総裁は理事会後の記者会見で、インフレについては全面的に用心しているとし、理事会で利上げは討議したが、利下げは話し合われなかったと語った。

 ECBが引き締めバイアスをとっているという言い方は正しいか、との質問に対し、トリシェ総裁は「われわれは明らかに中立でない」と語った。

 食品・エネルギー高が賃金上昇を引き起こすインフレの二次的影響について、ECBとして放置するつもりはないと指摘。「われわれは全面的に用心(total alertness)する姿勢をとっている。二次的影響と中期的な物価安定の上振れリスクを実現させないよう、理事会は引き続き予防的措置を取る用意がある」と述べた。

 複数のアナリストは、ECBのメッセージが強気で、利上げの可能性を割り引くことはできないとした。CIBCのエコノミスト、オードリー・チャイルド・フリーマン氏は「利下げは明らかに当面の議題ではない」と話した。

 12月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)は前年比プラス3.1%と、6年半ぶりの高い伸びになった。ECBが物価安定目標の上限としている2%を大幅に超えている。トリシェ総裁は、賃金の伸び抑制と商品市況下落が実現しないかぎり、足元のインフレが12月のECBスタッフ見通しのように低下することはあり得ないとした。

 <他中銀と一線画す>

 金融市場の混乱や米経済の減速を背景に、ECB以外の多くの中銀はすでに金融緩和に動いている。米連邦準備理事会(FRB)やカナダ中銀、英中銀はいずれも景気下支えを目的に利下げに踏み切った。英中銀はこの日、政策金利を5.5%に据え置いたが、アナリストの間では、中銀が2月に追加利下げを行うとの見方が大勢となっている。

 トリシェ総裁は、今回の理事会で利下げについて話し合われず、据え置き決定は全会一致だったと指摘。一方、前回の会合では一部メンバーが利上げを主張したことが明らかになったが、今回利上げ支持が拡大したかについてはコメントを控えた。

 総裁は最近の指標はユーロ圏経済のファンダメンタルズの力強さをあらためて示しているとし、成長は第3・四半期と比較して鈍化しているものの、経済は2008年を通じて潜在成長率に沿って推移する可能性が高いとした。

 原油・食品価格の上昇はインフレ率を押し上げており、中期的な物価リスクは上向きと指摘。「理事会は賃金交渉にとりわけ注目している。名目賃金を物価に連動させる仕組みはどのようなものであれ撤廃すべきだ」と語った。

 ※原文参照番号[nL10319741](3000Xtraをご利用の場合、配信後24時間以上経過した記事でも380日以内であれば[ID:nL10319741]でご覧になれます。なお、契約の内容によっては、原文がご覧いただけない場合もあります)

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