[東京 27日 ロイター] 全日本空輸(ANA)9202.Tは27日、三菱重工業7011.Tが開発を予定している小型ジェット機(MRJ)の25機(仮発注10機を含む)購入を決めたと発表した。
ANAは今後、MRJの開発計画にも参画し、顧客ニーズに適合した機種を積極的に導入するほか、集客増につながるフライト戦略を構築するうえで新機種をいかす考え。2013年度以降に導入し、国内線で使用する予定。導入価額は約600億円。
MRJ(ミツビシ・リージョナル・ジェット)は、90─100席クラスの国内線向けの機種。主翼や尾翼に複合材を採用するなど最新技術を盛り込んでおり、会見したANAの岡田晃執行役員は「運行面でコストメリットが出る」などと導入を決めた理由を述べた。ANAはMRJの導入で燃料消費量が現行機材に比べ約40%改善し、年間約50億円の収支改善につながるとみている。
ANAは最初の発注会社(ローンチカスタマー)として、今後、MRJの開発計画にも参画する。岡田執行役員は「サポート体制などの(航空会社側の)ニーズを反映し、世界で売れる飛行機にしたい」と語った。
(ロイター日本語ニュース、平田 紀之記者)