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焦点:ソフトバンクのアイフォーン販売権獲得、戦略転換の契機に

 6月4日、ソフトバンクは、米アップルの携帯電話「iPhone(アイフォーン)」を年内に日本で発売すると発表した。写真は昨年11月、ケルンで撮影(2008年 ロイター/Ina Fassbender)

 [東京 4日 ロイター] ソフトバンク9984.Tは4日、米アップルAPPL.Oの携帯電話「iPhone(アイフォーン)」を年内に日本で発売すると発表した。複数のアナリストは、ソフトバンクにとって、アイフォーンの販売権獲得が中長期的な戦略転換の契機になると指摘している。

 携帯電話市場に価格競争を持ち込んだのはソフトバンクだった。だが、NTTドコモ9437.TやKDDI9433.Tも追随したため、今ではソフトバンクも「通話プランでサプライズを生むのが難しくなっている」(IDCジャパンの木村融人シニアマーケットアナリスト)と指摘されている。

 今年末から来年初は、ソフトバンクが低価格路線を打ち出したホワイトプランの導入から2年が経過し、消費者の買い替え時期に入る。買い替えを機に他社へとユーザーが流出する可能性があり、利用者の引き止めを図る必要があるとみられていた。

 こうした状況の下でのアイフォーンの販売権獲得について華やかなブランドイメージをアピールできる「格好のアイテム」(木村アナリスト)になると話す。価格戦略や用意できる端末数などは不明で、短期的な業績への影響は不透明だが「戦略転換の契機になる」と、いちよし投資顧問の秋野充成・運用部長は見ている。

 日本の携帯電話市場は2007年末に1億台を超え、今後、頭打ち傾向が強まるとみられる。そうなれば各社の成長を支えるのは他社からの顧客獲得が主流となる。アイフォーンの導入を契機に、ソフトバンクが「新たな流れを生み出す可能性」(木村アナリスト)があり、現段階の市場シェアで優位に立つドコモやKDDIは、シェアの維持に向けた戦略の構築を迫られることになる。

 一方、ドコモもアイフォーンの獲得に動いており、ソフトバンクとの2社で併売する可能性も指摘されている。ただ、ソフトバンクと並びドコモが販売権を獲得しても、プラスに働くかは不透明だ。同じ端末の販売で競り勝つには、ドコモもソフトバンクと同等かより低い料金を示さなければならなくなる。アナリストの間では、ドコモのアイフォーン獲得は、もろ刃の剣となるかもしれないとの声が出ている。

 (ロイター日本語ニュース、平田 紀之記者;編集 田巻 一彦)

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