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金融危機はまだ続く、米大手金融機関が破たんの可能性=元IMF幹部

 8月19日、元IMFチーフエコノミストのロゴフ・ハーバード大教授は、今後2―3カ月以内に米国の大手金融機関が破たんする可能性があるとの認識を示した。写真は2003年9月に米ニューヨークで(2008年 ロイター/Chip East)

 [シンガポール 19日 ロイター] 元国際通貨基金(IMF)チーフエコノミストで現在はハーバード大学教授のケネス・ロゴフ氏は19日、世界の金融危機はまだ最悪局面を迎えておらず、米経済が一段と悪化するのに伴い、今後2―3カ月以内に米国の大手金融機関が破たんする可能性がある、との認識を示した。

 同氏は金融関連のコンファレンスで「米経済はまだ森から抜け出していない。金融危機はまだその途中にあるようだ。最悪の局面はこれから訪れるだろう」とした上で、「今後2―3カ月以内に中規模の銀行が破たんするだけではすまない。大手投資銀行あるいは大手銀行の一つが破たんするだろう」と述べた。

 危機が終息する早期の兆しに関する質問に対しては「危機が終わる前に、金融セクターでさらに再編が行われる必要がある」と答え、連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)FNM.Nと連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)FRE.Nは、今後数年にわたって現在の形態で存続することは難しい、との見方を示した。

 また、米連邦準備理事会(FRB)がこれまで実施した積極的な利下げについては、「利下げにより、今後数年間に米国のインフレ率が大幅に上昇する」と語り、急激な利下げは間違いだった、との見解を示した。

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