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伊アリタリア航空が破産申請、採算部門を国内グループが買収へ

 8月29日、伊アリタリア航空が破産申請。写真は4月、ローマにあるアリタリア本社(2008年 ロイター/Chris Helgren)

 [ローマ 29日 ロイター]  イタリアのアリタリア航空AZPIa.MIは29日、裁判所に破産による債権保全を申請、国内投資家グループによる買収に道が開かれた。

 低価格航空会社との競争やストライキ、非効率性に悩まされて1999年以降、赤字に陥っているアリタリアだが、ミラノ―ローマ間のドル箱路線を抱えており、比較的健全な部門を投資家16人で構成されるグループに売却する方針。

 同社の負債と地上サービス部門は清算される予定で、49.9%を出資する政府が損失を負担する可能性が高い。アリタリアによると、7月時点の手元資金は3億1400万ユーロ、負債は11億7000万ユーロ。29日に過去最大の損失となる上半期決算を発表する予定だったが、業績は発表しないことになった。

 ベルルスコーニ政権は28日、アリタリア救済を可能にするため独占禁止法と破産法の改正を閣議決定した。また同社を公的サービス企業に認定、これにより売却先は入札ではなく特別管財人に一任できることになった。特別管財人は、最高額での買収提示者に売却する必要はなく、サービス継続を保証する売却先を選ばなければならない。

 エールフランスKLMAIRF.PAや独ルフトハンザLHAG.DEは依然として少数株式を取得する可能性がある。アリタリアが長距離路線を残すには国外航空会社との提携が必要。

 アリタリア買収に動いている国内投資家は、ピアジオのロベルト・コラニーノ最高経営責任者(CEO)率いる実業家16人のグループで、10億ユーロを注入する方針。国内2位の航空会社エアワンの代表も名を連ねており、採算性ある短・中距離路線を吸収することになる。

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