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ドルが対円で下落、リーマン株急落で金融懸念再燃

 [ニューヨーク 9日 ロイター] ニューヨーク外国為替市場でドルが対円で下落。リーマン・ブラザーズLEH.Nの株価急落で米金融セクターをめぐる懸念が再燃した。

 9月9日、ニューヨーク外国為替市場でドルが対円で下落。写真は3月、モニターを見る外為ディーラー(2008年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

 リーマンの株価はこの日、一時40%強下落した。ダウ・ジョーンズが、韓国の金融監督委員長の発言として、韓国産業銀行(KDB)とリーマンの協議が打ち切られたと報じ、リーマンの増資能力を懸念する見方が広がった。リーマンの株価急落で、週末の米政府の政府系住宅金融機関(GSE)救済策発表を受けて広がっていた楽観的な見方が後退、投資家の間にリスク資産離れが広がり、対円でドルを圧迫した。

 カスタム・ハウスのヘッドトレーダー、マーク・フレイ氏は「全般的に依然としてリスク回避志向がみられる。投資家は、質への逃避からドルを買うべきか、ドルは避けるべきかの判断に迷っている」と話した。

 ドル/円は終盤、1.2%下落し107.07円となった。一時この日の安値である106.84円をつけた。

 円は対ユーロでも急伸し、ユーロ/円は1%超安の151.22円となった。

 アナリストの間では、リーマンがベアー・スターンズと同様の事態に陥るのではないかとの懸念が出ている。リーマンは株価急落についてコメントを控えている。

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は声明で、株価急落を受けリーマンの増資能力をめぐる不透明性が高まったとし、信用格付けを引き下げる可能性があると警告した。

 主要6通貨に対するICEフューチャーズ(旧NY商品取引所)ドル指数は、前日比ほぼ横ばいの79.535となった。

 ユーロ/ドルは0.2%安の1.4104ドルとなった。オーバーナイトでほぼ11カ月ぶりの安値をつけていたが、その後戻した。予想を上回る低下となった7月の米住宅販売保留指数に支援され、ユーロは対ドルで一時上昇した。

 7月の英製造業生産指数が5カ月連続の低下となったものの、ポンド相場には影響せず、ポンド/ドルは終盤、前日比で上昇し1.7594ドルとなった。

 アナリストは、7日のGSE救済策を一段と批判的な視点で捉え、ファニーメイとフレディマックに続き救済されるのはどこかについて考えをめぐらせている。

 FXアナリティクスのパートナー、デービッド・ギルモア氏は、GSE救済策発表後も資本市場は依然として正常化していないとの見方を示した。「救済策は、モーゲージ市場が十分な資金調達を通じて機能し、GSEの債券保有者を保護するうえでは一助となるが、いかに状況が悪化したかを示唆する新たなシグナルともいえる」と語った。

 アナリストの間では、リーマンのような大手投資銀行が民間セクターで増資できなくなれば、財務省が再度、政府予算からの支援を余儀なくされる可能性があると懸念する見方が出ている。そのような事態になれば、すでに重い負担を抱えた米予算に致命的な結果をもたらす可能性があり、米国のトリプルAの信用格付けにも影響が出る可能性がある。

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