for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

来週の外為市場はリーマン救済策が焦点、クロス円買い戻しも

 [東京 12日 ロイター] 16日からの週の外為市場で、米リーマン・ブラザーズ・ホールディングスLEH.Nに対する救済策が焦点となっており、それを受け引き続きクロス円主導の相場展開となりそうだ。

 9月12日、16日からの週の外為市場では米リーマン・ブラザーズ・ホールディングスに対する救済策が焦点となっており、引き続きクロス円主導の相場展開となりそう。写真は2006年5月に東京都内で撮影した為替レート表示ボード(2008年 ロイター/Toshiyuki Aizawa)

 足元では下落基調のクロス円の底値がみえない状況だが、救済策が評価されればリスク資産の買い戻し/円反落が予想されている。

 一方、ユーロは軟調地合いが続く見通し。16日発表の9月独景気期待指数(ZEW)が弱ければ、一段下押しの見方もある。米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置きの見通しだが、声明の景気認識が注目される。

 予想レンジはドル/円が105.50―109円、ユーロ/ドルは1.38―1.42ドル。

 金融市場の関心は米リーマンの救済策に向けられている。11日の米ワシントン・ポスト紙(電子版)によると、米財務省とFRBはリーマンを民間企業の連合体を通じて売却する方向で調整しており、15日のアジア市場の取引開始前に売却完了が発表される見通し。こうした報道を受け、12日の東京市場では、クロス円を中心に買い戻しの動きがみられた。ただ、市場に失望感が広がれば「クロス円がどこまで落ちるか怖い」(国内金融機関)といった声も出ている。

 ロイヤルバンク・オブ・スコットランド・ピーエルシー(RBS)東京支店のヘッドオブFXストラテジー、山本雅文氏は「救済策がまとまる場合には、市場の不安材料が取り除かれることで短期的にはリスク資産・クロス円の買い戻し/円反落」との見方を示している。金融不安が高まるなかで、16日には米ゴールドマン・サックスGS.Nの決算発表が予定されている。

 16日は注目の指標が集中する。山本氏は、17日発表の8月米住宅着工件数は、悪化が続くとみられサプライズはないが、16日発表の7月対米証券投資には要注意という。この指標は、米住宅金融公社問題が深刻化した7月の状況を反映するため、米エージェンシー債(政府機関債)投資に顕著な減少がみられれば、米経常赤字の悪化が意識され、ドル売り圧力につながる可能性を指摘する。

 また、FOMCに関して、ある証券関係者は目先の政策変更を示唆するような内容は見込めないとしながらも「景気動向をどこまで弱気にみるか注目している」と述べている。

 RBSの山本氏は、ユーロについては特にマクロ経済面での追加的な悪材料はないまま下落傾向が続いているが、16日の9月独景気期待指数(ZEW)が大幅な悪化を示した場合にはユーロの一段売りにつながる可能性を指摘する。11日早朝の東京市場で、ユーロ/ドルは1.4ドルを割り込み、約1年ぶりの安値圏に下落した。12日にはいったん反発したが勢いは強くない。ユーロ/ドルの目先のターゲットとして、東京の市場関係者は「過去のチャートで長くもみ合っていた水準」(証券)として、1.35―1.36ドル付近の予想が多い。

 豪中銀理事会議事録の発表も16日に予定されている。豪中銀は2日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを0.25%ポイント引き下げ7.00%とした。利下げは7年ぶり。同中銀はこの際、インフレを抑制する上で十分なほど景気が減速する可能性が高いと指摘した。一方で同中銀は、雇用の伸び鈍化と失業率の上昇が賃金およびインフレ上昇の抑制に寄与するとも考えている。ある証券関係者は「利下げの通貨は目下『売り』なので、議事録の内容に反応する可能性がある」という。

 豪連邦統計局が11日発表した8月雇用統計によると、就業者数は予想以上に増加し、8月の就業者数は季節調整済みで前月比1万4600人増と市場予想を大幅に上回った。また、失業率は前月から0.2%ポイント低下して4.1%となり5カ月ぶりの低水準に改善した。JPモルガン・チェース銀行は、雇用統計を含め足元で発表された豪経済指標は堅調とし「豪経済が中銀の迅速なサポートを必要とするほどには弱くないことを示している」との見解を示す。これにより10月にも予想される追加利下げに関して「12月までずれ込む可能性が高い」と予想する。

 (ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up