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インタビュー:2012年度までに海外売上高を倍増へ=NTTデータ

 [東京 2日 ロイター] NTTデータ9613.Tの榎本隆副社長は2日、2012年度までの次期中期経営計画で、海外売上高を2000億円以上に増やす方針を示した。現中期経営計画では1000億円を目指している。

 ロイターとのインタビューで語った。既存事業での成長に加え、北米や南米、オーストラリアなどでのM&A(企業の合併・買収)を通じた成長を想定している。

 NTTデータは、09年度までの現在の中計で海外売上高1000億円を目指すとしている。榎本副社長は、M&Aに向けた資金面の課題や、買収先を成長軌道に乗せるまでの人材の確保などを考慮する必要があるとしながら、今後の海外売上高の水準について「1000(億円)で終わりということは全然ない。3年後に2倍の2000億円にするのはボトムの目標として妥当な数字」との認識を示した。

 次期中計期間中のM&Aの対象企業としては、地域として北米のほか、南米やオーストラリアなどの南半球を想定していると述べた。榎本副社長は足元の世界展開について「欧州と北米のバランスが悪い。これを何とかしないといけない」と、北米でのM&Aを想定。競合他社は世界各地に偏りなく拠点を置いているが、「(NTTデータは)南半球がゼロ」とし、ブラジルやペルー、オーストラリアなどの企業についても調査を進めていることを明らかにした。

 NTTデータは近年、海外企業の買収を積極的に進めている。05年は米システム会社のリビア、08年は独システム会社アイテリジェンスや、独BMWBMWG.DEの情報システム子会社サークエンスなどを買収している。榎本副社長は、株式市場の低迷や為替が円高に振れていることを受け、「海外投資は今がベストタイミング」と述べた。ただ、足元では起債など資金調達をめぐる環境が良くないとし、「手元資金の範囲でしかできないのはジレンマ」と語り、来年度はこれまでに買収した海外企業の自力成長に向けた取り組みを優先するとした。

 09年度の海外売上高の見通しについては「900億円ぐらい」と述べた。現中計の目標に届かない見通しとなるが、無理に売上高の数値目標は追わないという。目標策定時に比べ為替が円高になった影響が大きいため、実質的には「今年度で勝負がついた」との認識で、「(全社の営業利益率目標である)10%の足を引っ張らないよう利益を重視する」と述べた。NTTデータは、全社で09年度までの中期計画で営業利益率10%を目指している。

 海外事業の営業利益率は09年度までの中計で「のれんの償却を除いて4─5%にいくかどうかまできた」との認識を述べた。海外で買収した企業群において、重複する経営資源の合理化などを進め、今後もコスト抑制を進める考え。買収した企業に対するNTTデータの役目は支援することだと強調し、各企業の独立性を維持しつつ成長を促す考えを示した。

 足元のIT(情報技術)市場の環境について榎本副社長は「個々の顧客を見れば(IT投資を)削られることも覚悟しなければならない」との認識を示した。ただ、買収した企業群が来年度は通期で業績に連結されるため、「既存ビジネスがよほどき損しない限り、連結全体で一定程度の成長を維持したい」と語った。今年度の計画に対する利益見通しについては「下期は顧客も厳しい。(値下げの)要請に応えながら事業目標を達成するのは、難しいかじ取りになる」と述べるにとどめた。

 (ロイターニュース 平田紀之)

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