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日電産が東洋電のTOBを断念、長期化は株主価値損ねる恐れ

 [東京 15日 ロイター] 日本電産6594.OSは15日、東洋電機製造6505.Tに対して行っていた資本・業務提携提案をこれ以上行わないと発表した。

 同日会見した永守重信社長は、交渉の長期化が日本電産の株主価値を損ねる可能性があるのを懸念したほか、2度行われた東洋電との会談をふまえ、「この経営者とは一緒にやっていけないと思った」ことなどが、交渉打ち切るを決定した理由と説明した。

 ただ、今後も鉄道のモーター分野に進出する意思に変わりはなく、「東洋電機以外にも世界には(モーターメーカーが)あるので、そのようなところに興味をもってみていく」と語った。

 日本電産は、9月16日に東洋電機に対し1株あたり635円で株式公開買い付け(TOB)を行うほか、業務提携の提案を行い、3カ月後の12月15日を提案書の有効期限日として交渉を続けた。紙面の質問のやりとりのほか、両社の社長を含む会談1回、実務者レベルの会談も1回行われた。

 永守社長は、これ以上の提案を東洋電機に行わない決定をした背景と関連し、東洋電機の経営陣について「最初からこの案件(提案)をつぶしたいという前提で議論していたと思う。自分の会社の価値を上げるとか、格調高い視点が欲しかった」と非難した。過去に多くのM&Aを行ってきた同社として、今回は「会社の選定は誤ってなかった。(東洋電機は)いい会社だし、内容的にも、われわれが企業価値をあげる自信のある会社だ」と評価する一方、「ちょっと経営陣の選択は誤ったかとは思う。次(M&Aを)やるときは、もう少し対象会社の内容だけでなく経営陣がどういう経営をされているか、本当に株主のことを考えてやっておられるか、よく選定しなければいけない」と苦言を呈した。

 自身の経営戦略について、企業の価値向上には「M&Aがすべてだとは思わないが、(買収や資本提携をテコに成長する)方針を見直すつもりはない」と述べた。また、「(今回を)あきらめて無念、残念という気持ちもない。全然疲れていないし意欲はますます出ている」と語り、今後も積極的にM&Aを行う意欲をみせた。

(ロイターニュース 江本 恵美記者)

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