[ワシントン 21日 ロイター] オバマ米大統領の経済顧問であるボルカー元米連邦準備理事会(FRB)議長は21日、米国は深刻なリセッション(景気後退)に陥っており、米経済の立て直しには今後「数兆ドル」が必要、との見方を示した。
オバマ大統領が次期財務長官に指名したガイトナー・ニューヨーク連銀総裁の承認公聴会で述べた。
ボルカー氏は「われわれは深刻なリセッションに陥っており、終わりは見ない。金融システムは崩壊した。回復への大きな障害だ」と指摘。
そのうえで「連邦政府は経済と金融の立て直しを支援する必要がある。財政出動やさまざまな保証、FRBの貸し出しなどの形で今後、数兆ドルが必要だ。同時にそうした規模の救済を行えば、ドルの信認が損なわれ、将来のインフレへの懸念が高まるリスクがある」と主張した。