[ニューヨーク 19日 ロイター] 19日のニューヨーク外国為替市場ではドルが前日に続き大幅に下落、ユーロは1.37ドルを上回った。米連邦準備理事会(FRB)の米国債買い入れにより、ドルの価値が低下するとの懸念が高まっている。
米国債やモーゲージ担保証券の購入によりFRBのバランスシートが拡大し、ドルの供給過剰につながるとの見方が出ている。FRBのバランスシートは過去6カ月間で2倍に膨らんでいる。
インターアクティブ・ブローカーズのシニア市場アナリスト、アンドリュー・ウィルキンソン氏は「FRBは輪転機をフル回転させている。これはドルを圧迫する。反射的な反応はドル売りだ。ユーロはおそらく1.40ドル台まで上昇するだろう」と語った。
ユーロ/ドルは一時、1.3737ドルと1月初旬以来の水準まで上昇した。終盤の取引では1.2%高の1.3665ドル。
ドル/円は1.4%安の94.48円。
ポンド/ドルは1.3%高の1.4514ドル。
主要6通貨に対するドル指数は1.3%低下した。
FRBの発表を受けて米金利が低下したこともドルの重しとなっている。また、金融市場の懸念が和らぎ、過去数カ月間ドルを下支えしていた逃避買いが後退した。
一方、世界的な景気の悪化を背景に数日前までリスクが高いとみられていた通貨が買われ、オーストラリアドルやノルウェークローネ、カナダドルなどが上昇した。