[ニューヨーク 20日 ロイター] 米国株式市場は反落。バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)BAC.Nの四半期決算で不良債権が拡大したことを受け、金融セクターや経済全般の状況をめぐる懸念が再燃した。
この日は幅広い銘柄に売りが出た。ダウ銘柄のバンカメは24.3%急落。この日発表した第1・四半期決算は増益となったものの、同行の資産内容悪化を受け、最近見られている予想を上回る金融機関の決算が持続可能かどうかをめぐり懸念が高まった。
ジョンソン・イリントン・アドバイザーズのヒュー・ジョンソン最高投資責任者(CIO)は「信用危機のトンネルの終わりには光があると信じ始めていたが、がっかりした」と語った。
ダウ工業株30種は289.60ドル(3.56%)安の7841.73ドル。
ナスダック総合指数は64.86ポイント(3.88%)安の1608.21。
S&P総合500種は37.21ポイント(4.28%)安の832.39。
コンピューターサービス大手IBMIBMが引け後に発表した決算は、売上高が予想以上に減少し、比較的健全な米ハイテク企業でさえ、支出の減速による打撃を受けていることが示された。IBMは時間外取引で3%急落。通常取引は0.83%安で引けた。
原油価格の下落を背景にエネルギー・商品関連株も売られた。S&Pエネルギー株指数は4.4%安。
金融大手シティグループCは19.5%急落。ゴールドマン・サックスのアナリストが、シティのクレジット損失について急速な増加が続いているとし、第1・四半期の実質ベースの損失が1株当たり0.38ドルになるとの見通しを示したことが嫌気された。
フィラデルフィアKBW銀行株指数は15.4%下落した。
投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティー(VIX)指数は15.4%上昇し、1月20日以来の大幅な上昇率を記録した。
企業向けソフト大手オラクルORCLは、ビジネスコンピューターメーカーのサン・マイクロシステムズJAVAを約74億ドルで買収すると発表した。オラクルは1.3%下落。サン・マイクロは37%急伸した。