[ロンドン 24日 ロイター] 英国立統計局が24日発表した第1・四半期の実質国内総生産(GDP)伸び率は、季節調整済みで前期比マイナス1.9%となり、1979年第3・四半期以来最大のマイナス成長となった。
前年比ではマイナス4.1%となり、1980年末以来最大のマイナス幅となった。 市場予想は、前期比マイナス1.5%、前年比マイナス3.8%。
キャピタル・エコノミクスのビッキー・レッドウッド氏は「リセッションが予想よりも深刻なことを示唆している」と指摘。「まだ(判断するには)早いかもしれないが、2009年のGDPが現在予想されているマイナス4%以上の落ち込みになる可能性が高まった」との見方を示した。
ダーリング財務相は今週議会に提出した予算案で、09年成長率がマイナス3.5%になり、2010年に成長率は上向くとの予想を示したが、第1・四半期GDPの数字では、この予想値が下振れする可能性が示された。
同財務相は、第1・四半期のGDPのマイナス幅が、第4・四半期とほぼ同じ水準になると予想していた。
レッドウッド氏は「財務相の見通しが達成されるためには、第2・四半期以降の成長率がほぼ横ばいになる必要があるが、各種調査では、第2・四半期がマイナス1%程度になる可能性が既に示されている」と述べた。
生産部門の中の製造業の生産は、前期比ベースで1948年の調査開始以来最大の縮小となった。生産部門全体は、前期比マイナス5.5%となり、1974年以来最大の縮小を記録した。
サービス部門は、四半期ベースで1979年以来最大の縮小。GDP全体の30%を占めるビジネスサービスと金融は1983年の調査開始以来最大の縮小となった。