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情報BOX:豚インフルエンザ、死者数や感染経路など

 [メキシコ市 26日 ロイター] メキシコで100人以上の死者を出している豚インフルエンザは、米国やカナダでも感染が確認されており、世界的流行への懸念が広がっている。現時点での死者数や感染が確認された国、感染経路などをまとめた。

 4月26日、豚インフルエンザの世界的流行への懸念が広がっている。写真はメキシコ・カンクンの病院(2009年 ロイター/Victor Ruiz)

 ◎感染者数と死者数

 豚インフルエンザ感染による人の死亡が確認されているのは、これまでのところメキシコのみ。同国のコルドバ保健相は26日、地元テレビに対し、豚インフルエンザによる国内の死者数が103人に達したことを明らかにした。年齢別で死者が多いのは25─45歳。過去のインフルエンザ大流行でも、この年齢層が最も感染しやすい傾向があった。

 メキシコ以外で感染が確認されているのは米国とカナダ。米国では、カリフォルニア州、カンザス州、テキサス州、ニューヨーク州、オハイオ州で計20人、カナダではこれまでに6人の感染が確認されている。

 ニュージーランドではメキシコから帰国した10人の高校生がインフルエンザ検査で陽性反応を示し、豚インフルエンザに感染した可能性が明らかになっている。スペインやフランスでも感染の疑いが出ている。

 ◎ウイルスのタイプと感染経路

 H1N1型のA型インフルエンザウイルスで、人から人へも感染する。くしゃみやせきを通じての飛沫感染のほか、手で触れることによる接触感染もある。メキシコ政府と世界保健機関(WHO)は、豚肉を食べることで感染する可能性はないとしている。

 ◎感染の深刻度

 WHOは今回の豚インフルエンザ感染を「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と宣言。世界15カ国で421人が感染し、257人が死亡した2003年の鳥インフルエンザ以来の大規模な流行になる恐れがある。メキシコ政府は100万人分の抗インフルエンザウイルス薬を備蓄していると発表している。

 ◎症状やほかのインフルエンザとの違い

 豚インフルエンザの症状は、通常の季節性インフルエンザと同様、急な発熱や筋肉の痛み、のどの痛みやせきが見られ、嘔吐(おうと)や下痢を伴うこともある。

 季節的なインフルエンザでは毎年、年配者など世界で25万─50万人が死亡する。多くの場合は肺炎が死因だが、それまで健康だった人のインフルエンザによる死亡は、死因がはっきりしないケースもある。

 新種のインフルエンザウイルスの場合、免疫がまだなく、ワクチン開発にも数カ月必要なため、感染が早いスピードで拡大する可能性がある。今回感染が確認された豚インフルエンザは、毎年流行しているH1N1型の季節性インフルエンザとは抗原性が違う可能性がある。

 ◎過去のインフルエンザ大流行

 1968年に発生した香港風邪の世界的な流行では約100万人が死亡。1918年のスペイン風邪大流行では4000万─1億人が死亡した。

 ◎メキシコ政府の対応

 首都および周辺2州ですべての学校を5月6日まで閉鎖。メキシコ市ではコンサートを含む多くの公共イベントが中止され、バーやナイトクラブの7割が営業を中止。教会や映画館も閉まっており、路上では軍当局者が医療用マスクを市民に配っている。

 政府は人ごみを避けるよう国民に勧告し、握手やキス、ハグといったあいさつも控えるよう呼び掛けている。感染者の隔離などを命令できる緊急権限が保健省に与えられたほか、政府は税金の申告期限を5月末まで1カ月延長した。

 ◎他国の反応や援助

 米国政府は事態を注視しており、米疾病対策センター(CDC)とWHOはワクチンの開発に取り組んでいる。WHOは公衆衛生上の緊急事態に対応するための通称「作戦司令室」を稼動。抗ウイルス剤など、迅速なウイルス封じ込め対策の準備は整っているとしている。

 WHOは抗ウイルス薬のタミフルやリレンザ500万人分を備蓄。米国は備蓄している5000万人分のタミフルとリレンザの25%を放出した。

 ◎メキシコへの観光

 CDCとWHOは、メキシコへの渡航計画を変更する必要はないとしている。また、メキシコ当局も国境を閉鎖する必要はないとしている。

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