[ニューヨーク 22日 ロイター] 米株式相場は4日続落。米財政赤字に対する根強い懸念を背景にドル・債券も下落した。業機械大手キャタピラーCAT.Nが3.5%下げるなど大手製造株が軟調。
バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)BAC.Nなど金融株も売られ相場を圧迫した。バンカメは3%安。
米財政赤字に対する懸念から投資家が米国資産の持ち高を減らす向きも見られる。
一方、多国籍企業株や商品(コモディティ)関連株はドル安の恩恵を受けるとの思惑から買われ、主要指数を下支えた。
ファーストフードのマクドナルドMCD.Nが2.5%高。産金ニューモント・マイニングNEM.Nが0.9%上昇した。
安全資産とされる金相場は一時、3月下旬以来となる1オンス=960ドル台に乗せ2カ月ぶりの高値をつけた。アナリストによると、株式投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)は4.1%上昇し、引き続き心理的な節目となる30を大幅に上回った。
アラン・B・ランツ&アソシエーツ(オハイオ州)のプレジデント、アラン・ランツ氏は「金利が上昇しドルが圧力にさらされることに投資家は気付き始めている」と指摘。ドル安と商品価格の上昇について中国からの資源需要が背景にあると述べた。
ダウ工業株30種は14.81ドル(0.18%)安の8277.32ドル。週間では0.1%高。
ナスダック総合指数は3.24ポイント(0.19%)安の1692.01。週間では0.7%高。
S&P総合500種は1.33ポイント(0.15%)安の887.00。週間では0.5%高。
ナスダック銘柄ではアップルAAPL.Oが1.4%安。クアルコムQCOM.Oが0.9%下落した。
25日のメモリアルデーの祝日を控え市場は閑散とした取引となり、値動きが大きくなった。