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下半期に先進諸国はプラス成長に=クルーグマン氏

 5月25日、ノーベル経済学賞受賞のポール・クルーグマン氏は、先進諸国の経済成長率が年内にプラスに転じるとの見通しを示した。昨年12月、ストックホルムで撮影(2009年 ロイター/Bob Strong)

 [アブダビ 25日 ロイター] ノーベル経済学賞受賞のポール・クルーグマン氏は25日、世界経済は絶対的な大惨事を回避したと指摘するとともに、先進諸国の経済成長率が年内にプラスに転じるとの見通しを示した。

 同氏はセミナーで「2カ月後に世界通商や鉱工業生産が安定し、成長をし始めることには驚かない」と述べ「米国やおそらく欧州で、今年下半期のGDPの伸び率が横ばい、もしくは、プラスに転じたとしても驚かない」と語った。

 日本が1990年代に経験したような、10年にわたる低迷を警戒していると語った。

 また、米政府による金融機関の不良資産買い取り計画について、補助金付きの不良資産購入に相当するとし、批判的な見方を示した。

 景気低迷が世界規模に及んでいることから、日本のような輸出主導の成長はうまくいかないとの見方を示した。

 「ある意味最悪期は脱したかもしれないが、安定化と失った物を回復することは異なる」とし「絶対的な大惨事は回避したが、どのように真の回復を達成するべきかが課題」と述べた。その上で、全ての国が回復に向け輸出に頼ることはできず、日本が行ったようなことは可能でないとの見方を示した。

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