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インタビュー:住宅市場回復は2010年度を予想=三菱地所

 [東京 17日 ロイター] 三菱地所8802.Tの木村恵司社長は17日、低迷する住宅市場について、本格的な回復は2010年度との見通しを示した。ロイターとのインタビューで述べた。

 6月17日、] 三菱地所の木村社長は低迷する住宅市場について、本格的な回復は2010年度との見通しを示した。写真は都内の高層ビル。昨年11月撮影(2009年 ロイター)

 また、不動産投資信託(リート)の市場不振を背景に、リート運用会社の主要株主の交代などが増えていることについては、三菱地所としても今後、リート買収の可能性はあると述べた。現在、三菱地所はオフィスビルに特化したジャパンリアルエステイト投資法人8952.Tの主要株主だが、ほかに商業物件や住宅(レジデンシャル)物件を投資対象とするリートへの関心を示した。

 木村社長は、マンションの売れ行きについて、一部物件の価格が低下したことや住宅ローン減税の効果などがあいまって、初めてマンションを購入する顧客層は戻ってきているが、高額物件の売れ行きに関しては「契約にいたるまでに時間がかかっている」とし、依然鈍い点を指摘した。

 在庫は「首都圏に約8000戸あり、まだ多い」としたうえで、今後、在庫が、ある程度減るなど買いやすくなるまでには時間を要し「本格的な回復は2010年度だろう」と述べた。

 不動産市況が低迷するなか、三菱地所の主力の一角である住宅事業ではマンション販売が減少し、2009年3月期決算では棚卸資産の評価損が全体の収益を圧迫した。2010年3月期のマンションの粗利益率は09年3月期の21.7%から11.1%への低下を想定している。

 一方、もう1つの中核事業であるオフィス事業について木村社長は「これから先、空室率がどんどん下がるとは思わないが、09年度は賃料の低下は続くだろう」と述べた。通常、経済と住宅市況の回復には遅効性があり、オフィス市況の回復は経済の回復から遅れるとの見方も示した。三菱地所は2010年3月期の空室率は3.2%と、前期の2.86%から悪化するとの見通しを示している。

 こうした不動産市況や経済の低迷を背景に、銀行の貸出し縮小や投資家離れが続き、日本の上場不動産投信(リート)市場では、リートの親会社の経営破たんやリート運用会社の主要株主の交代が増えている。

 17日には大和証券グループ本社8601.Tが、ダヴィンチホールディングス4314.OJから不動産投資信託(REIT)大手のDAオフィス投資法人8976.Tの運用会社、ダヴィンチ・セレクト(東京都中央区)の全株式を取得するとともに、DAオフィス投資法人が実施する100億円の第三者割当増資を引き受けると発表した。

 木村社長は、こうした流れについて「われわれとしても、いいリートがあれば買収はあり得ると思う」と述べた。そのうえで、「オフィスリートは持っているが商業リート、物流、レジデンシャルなどは持っていない。地所とどうリンクして行けるかがテーマで、そういう意味で商業やレジデンシャルはもう1つ持っていてもいいだろう」と述べた。

 ただ、投資対象となっている物件の中身や運用会社の人材、コンプライアンスの問題など、諸条件が納得できなければ買収には踏み切れず、考えが共有できなければ自前で行うやり方もあると述べた。

(ロイターニュース 江本 恵美、勝村 麻利子)

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