[ジュネーブ 30日 ロイター] 世界保健機関(WHO)は30日、デンマークで新型インフルエンザ(H1N1型)感染者から抗ウイルス薬「タミフル」に耐性を持つウイルスが確認されたことについて、現段階で公衆衛生への影響ないとの見解を示した。
WHOは、世界的大流行(パンデミック)となった新型インフルエンザは現在も感染拡大を続けているが、これまでのところタミフルにより治療可能だと言明。
WHOのスポークスマン、ディック・トンプソン氏はロイターに対し、29日にデンマーク保健当局とロシュが発表したタミフル耐性ウイルスの発見は、ウイルスの深刻化を意味するものではないと語った。
その上で「今回は特殊なケース。現時点では、公衆衛生に影響を及ぼすものではない。しかし、ウイルスがいつでも変化しうることに警戒し、楽観視すべきではない」と述べた。
当局によると、タミフル耐性ウイルスが見つかった患者の容体は現在安定しており、同ウイルスのさらなる感染は確認されていない。