[ロンドン 30日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は30日、最も強力な抗生物質さえ効かない耐性菌が世界で拡大しているとする報告書を発表した。
WHOは、耐性菌が年齢や国に関係なく、あらゆる人が感染する可能性があると指摘。現時点で公衆衛生にとって大きな脅威で、被害が「壊滅的になる」との見方を示した。
薬の誤使用や過剰な服用が、細菌が抗生物質に耐性を持つよう変化する原因になるという。
WHOは114カ国のデータを基に、今回初めて耐性菌に関する国際報告書を作成。日本やオーストリア、オーストラリア、英国、カナダ、フランスなど、少なくとも10カ国で淋病の患者に抗生物質が効かないケースが確認された。
WHOのフクダ事務局長補は「非常に大きな問題だ。あらゆる傾向から問題が拡大していることが示されている」と危機感を示した。
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