[ブリュッセル/ビリニュス 4日 ロイター] - 欧州委員会は4日、リトアニアがユーロ圏への加盟基準を全て満たしているとし、2015年1月1日からのユーロ導入を提案した。
導入すれば19番目のユーロ加盟国となる。
国内総生産(GDP)比での公的債務60%以下と財政赤字3%以内、低インフレと低金利の基準をみたしているとし、「15年1月1日からの加盟を提案する」とした。
7月後半に開催される欧州連合(EU)財務相理事会で正式決定する。
欧州中央銀行(ECB)は加盟基準を満たしているとする「収れんリポート」を公表。リポートではブルガリア、チェコ、ハンガリー、ポーランド、ルーマニア、スウェーデン、そして初めてクロアチアも審査したが、リトアニアのみが全ての基準を満たした。
ただ「持続可能な水準で低インフレを維持するのはリトアニアの課題」と指摘した。
欧州委のレーン副委員長(経済・通貨問題担当)は会見で、欧州委とECBの見解に微妙な差異はあるものの、インフレ見通しは懸念するべきものではないと指摘した。
同氏によると、欧州委はリトアニアのインフレ率が今年1.1%に、2015年には1.8─1.9%に加速すると予想している。4月時点の12カ月平均は0.6%だった。
「ファンダメンタルズの分析は明確に、物価安定の基準における肯定的な評価を裏付けている」と語った。
リトアニアの人口340万人が加わることで、ユーロ圏の総人口は3億3600万人となり、域内総生産(GDP)は9兆5000億ドル程度に膨らむ。
※内容を追加しました。
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