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バーガーキングとティム・ホートンズの「コンボ」に市場が熱狂

[トロント 25日 ロイター] - 米ファストフードチェーンのバーガーキング・ワールドワイドBKW.Nによるカナダのコーヒー・ドーナツ・チェーン、ティム・ホートンズ THI.TOの買収に向けた交渉のニュースは、節税と合併効果の両面で投資家が熱狂している。

 8月25日、米バーガーキング・ワールドワイドによるカナダのコーヒー・ドーナツ・チェーン、ティム・ホートンズ の買収交渉ニュースに、投資家は節税と合併効果の両面で熱狂している。昨年10月マイアミで撮影(2014年 ロイター/Joe Skipper)

両社が買収交渉と新会社の本社がカナダだと確認したのは24日。週明け25日のニューヨーク株式市場ではバーガーキング株が19.5%、ティム・ホートンズ株が18.9%急伸した。

バーガーキングが本社登記地をカナダに移転することについて投資家や税制専門家は、同社が米国にとどまることで発生する外国での所得に対する二重課税を避けるためだと指摘する。

この要素は、カナダの法人所得税が15%であるということより影響が大きいとみられる。確かに米国の同税は35%と高いが、カナダでは地方税の上乗せ分があり、米国では税率を引き下げる手段もある。

2013年で見ると、バーガーキングの実効税率は27.5%。それに対してティム・ホートンズは26.8%だった。

昨年バーガーキングの米国外での税引き前利益は数億ドルにすぎない。ただ、新会社の海外事業拡大に伴って、カナダを本拠とするメリットは大きくなっていくと専門家は語る。

ヒューストン大学のブレット・ウェルズ助教(税制)は「バーガーキングは米国での法人所得税を大幅に引き下げられる可能性が高いと思う。現在は利用できない米国の税基盤の”利益引き剥がし(アーニングス・ストリッピング)”の恩恵がある」と説明した。

バーガーキングがスイスなど低税制の国に海外法人を設立し、米国の利益をその法人へ送金して、さらに利益をカナダに戻す手段もある。

税制問題は別にしても、バーガーキングはティム・ホートンズのコーヒーメニューによって朝食市場でマクドナルドMCD.Nのシェアを奪い取ることができ、米国外でティム・ホートンズの事業拡大も期待できる。

セントジョーンズ大学(ニューヨーク)のアンソニー・サビーノ教授(法律学)は「今の情勢はバーガーキングにとっては”ダブル・ワッパー(同社のハンバーガーメニュー)”のようなもの。節税になるし、姉妹フードチェーンとの自然な合併効果もある」と評価した。

トロントの投資家やアナリストは、バーガーキングが買収でティム・ホートンズの株主を説得するには高額を支払う必要があるとみている。

レイモンド・ジェームズのアナリスト、ケンリック・テュケ氏は、バーガーキングがティム・ホートンズ1株に85─95カナダドルを支払うと予想する。22日終値に24─38%を上乗せした額という。

ティム・ホートンズの約18万株を保有するバスキン・フィナンシャル・サービシズのデービッド・バスキン社長は「ティム・ホートンズの株主としては1株当たり最低85カナダドルは望みたい。ティム・ホートンズ1株にバーガーキング約2.75株だ。それが適正なプレミアム。それより大幅に低いと、カナダ企業は反発し始める」と話した。

しかし誰もがバーガーキングの買収交渉を評価しているわけではない。ニューヨークの会計・税制専門家のロバート・ウィレンズ氏は、カナダに本社登記地を移転することによる税制面のメリットはあまりないと指摘する。ただ、カナダに本社を置くことで、今回のような海外企業によるカナダ企業買収について審査が緩くなる可能性があるという。

一方米国では、バーガーキングが税負担軽減のために本社をカナダに移す計画は反発を呼びそうだ。最近は米企業によるこうした税負担軽減のための買収案件が増え、オバマ大統領が批判している。

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