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エボラ熱ワクチンに課題山積、製造・供給などに高い技術ハードル

[ロンドン 27日 ロイター] - エボラ出血熱ワクチンの開発を急ぐ大手医薬品メーカーは、臨床試験が成功しても、来年の利用に備えて大量の薬剤を確保するには、製造過程や承認手続き、アフリカでの供給網構築など技術的な課題が山積している。

 10月27日、エボラ出血熱ワクチンの開発を急ぐ大手医薬品メーカーは、臨床試験が成功しても、製造過程や承認手続き、アフリカでの供給網構築など技術的な課題が山積している。ジュネーブの病院で撮影されたエボラ熱用の試薬。提供写真。22日撮影(2014年 ロイター)

世界保健機関(WHO)は12月に西アフリカでワクチンの有効性試験を開始する予定だ。計画より1カ月も早く、ワクチン開発が加速しているのは間違いない。

エボラ熱ワクチン開発で先行するグラクソ・スミスクラインGSK.Lとニューリンク・ジェネティクスNLNK.Oは既に安全性を確認する臨床試験を開始し、さらに5社が来年第1・四半期に試験を開始する見通し。ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)JNJ.Nも来年1月に臨床試験に入る構えだ。

グラクソ、ニューリンク、J&Jの3社は2015年中に数百万回分のワクチンを製造する計画で、グラクソは5件の製造ラインを発注し、J&Jも2億ドルを投資している。

しかし実際の生産量は製品の歩留まりに左右され、歩留まりは細胞培養の進み具合やワクチン接種の拡大ペースによって大きく変わる。

WHOのキーニー事務局長補は「主なボトルネックの1つが充填能力だ」と話した。

エボラ熱ワクチンは遺伝子組み換え生物(GMO)を使うため、「バイオ・セーフティー・レベル2(BSL2)」の格付けを持つ実験室や施設で無菌充填しなければならない。この格付けレベルの施設を持つ企業は少ない。

グラクソやサノフィSASY.PA、メルクMRK.N、ノバルティスNOVN.VXなどはこうした施設を持つものの、既にロタウィルスなど他のワクチン製造に利用している。

当局からの承認獲得手続きをどう加速化するかも問題。通常は生産のさまざまな段階で長期間の検査が行われる。対応として一部の検査を時系列ではなく、並行的に行う方式が期待されている。零下80度で保存しなければならないエボラ熱ワクチンの供給網構築も厄介だ。

先週ジュネーブで開かれたハイレベル会合に出席した関係者は「資金面は問題ない。実際の課題は実行性にかかわるものばかりだ」と述べた。

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