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東大物価指数は下落傾向、97年増税後と大差なく=渡辺教授

 10月30日、東大の渡辺努教授は、東大日次物価指数の動きが4月の消費増税後、1997年の消費増税後と同様の下落傾向にあると指摘した。都内で4月撮影(2014年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 30日 ロイター] - 東大の渡辺努教授は30日に都内で講演し、販売時点情報管理(POS)データを利用した東大日次物価指数の動きが、4月の消費増税後、1997年の消費増税後と同様の下落傾向にあると指摘した。

渡辺教授は、97年と今年4月の消費増税後の指数の動きを比較し、増税直後は今年の方が価格転嫁で大きく上昇したが、その後は下落基調にあり「残念ながら97年と大差ない状況」と指摘した。

東日本大震災直後の小売店での買い占めによる販売急増や、日銀の量的・質的金融緩和(QQE)導入直後の為替市場の動きと比較して、指数の物価上昇は緩やかになっているとし「日銀の目標とする2%の物価上昇がいかに難しいかわかる」と述べた。

東大指数の今後の課題として、経済への影響の大きい家賃動向を反映させたいと強調した。バブル期の家賃の急騰とその後の下落について、リクルートの不動産情報を加工した指数の方が、総務省の消費者物価指数の家賃動向よりも、現実に起きていた地価の乱高下に近い動きを反映していると説明した。

総務省の消費者物価指数が計測している品目に対して、東大指数のカバー範囲は17%にとどまっているが「真正の物価上昇であれば、すべての品目の物価が上昇するので、カバー率の低いことは大きな問題でない」とし、電気料金など現在は東大指数に含まれていない品目のみが上昇するならば「真正の物価上昇ではない」と解説した。

オランダやスイス、ドイツ、イスラエルなど12カ国が政府統計でPOSデータを活用もしくは活用の検討を進めていると指摘し、足元の物価動向を把握するのにPOSに代表されるビッグデータを活用するのが世界の潮流と強調した。

竹本能文

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