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日銀展望リポート、消費者物価見通し15年度下方修正し1.7%に

[東京 31日 ロイター] - 日銀は31日の金融政策決定会合でまとめた「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、2015年度の消費者物価指数を原油価格など国際商品市況の下落を理由に下方修正し、1.7%とした。2年で2%という物価目標の達成時期については「15年度を中心とする期間に達する可能性が高い」とした。

 10月31日、日銀は金融政策決定会合で、2016年度までの物価見通しを盛り込んだ「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」をまとめた。都内で9月撮影(2014年 ロイター/Yuya Shino)

<2%達成は15年度中心とした期間に>

実質国内総生産(GDP)については、消費税率引き上げの反動減が大きかったことや、夏場の天候不順で個人消費が一時的に下振れこともあり、14年度について7月時点の1.0%成長から0.5%成長へ大幅に下方修正した。

もっとも、14年度から16年度までの日本経済を展望すると、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動の影響を受けつつも、基調的には潜在成長率を上回る成長を続けると予想されるとした。

消費者物価(消費税率引き上げの直接的な影響を除くベース)については、14年度を従来の1.3%から1.2%にやや下方修正した。15年度は1.7%に下方修正、16年度には2.1%で据え置いた。

物価の推移については、当面現状程度のプラス幅で推移したあと、次第に上昇率を高め、見通し期間の中盤頃である15年度を中心とする期間に2%程度に達する可能性が高いと指摘。その後、これを安定的に持続する成長経路へと移行していくとみられるとした。

その背景として、第一に労働需給が着実に引き締まり傾向を強めていることを挙げた。第二に、中長期的な予想物価上昇率が、やや長い目で見れば全体として上昇しているとみられ、予想物価上昇率の動きは、実際の賃金・物価形成にも影響を及ぼしていると考えられるとした。第三に、輸入物価についてみると、このところの為替相場の動きは、消費者物価の押し上げ要因として作用する一方、原油価格をはじめとする国際商品市況の下落は、当面物価の下押し圧力となるとの見方を示した。

<リスク要因は輸出動向など>

こうした見通しの上振れ・下振れ要因として、輸出動向に関する不確実性を指摘。次に、消費税率引き上げの影響をあげた。1回目の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減や実質所得減尐の影響はなお残存しており、引き続き見極めていく必要があるとした。

物価についてのリスクは、企業や家計の中長期的な予想物価上昇率の動向を挙げた。また、労働需給の動向もリスクとして挙げ、通常の失業率に加え広義の失業率も低水準となっているだけに、人手不足感が一段と強まる可能性があると指摘。

また、企業が需給の引き締まりに応じて価格や賃金をどの程度引き上げていくかについて留意する必要があるとした。

さらに、国際商品市況や為替相場の変動などに伴う輸入物価の動向や、その国内価格への波及の状況によっても、上振れ・下振れ双方の可能性があるとした。

金融政策運営については、「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、今後とも、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続すると表明。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行うとした。

*内容を追加します。

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